土日と第95回天皇杯・第86回皇后杯全日本バスケットボール選手権大会の2次ラウンドが全国8会場で行われています。京都会場では京都ハンナリーズが登場しました。
第1試合は皇后杯で、Wリーグのアイシン・エィ・ダブリュ ウィングスと福岡県代表の日本経済大学でした。日本経済大学は留学生2人を擁し、イージーなショットを落とし気味だったアイシン・エィ・ダブリュにあわやというところまで追い込みましたが、アイシン・エィ・ダブリュが64-58で勝利しました。
第2試合は天皇杯、B1のハンナリーズとB3の金沢武士団でした。金沢はbjリーグの最終年度に参入してきて、この年度はハンナリーズの3勝1敗でした。BリーグではハンナリーズはB1、金沢はB3に所属することになりました。金沢は1年でB2に昇格したのですが財政上の問題からB2のライセンスを取得できず今シーズンはB3に降格しました。
ハンナリーズはサイモンがユニフォームを着ておらず欠場、マブンガもユニフォームは来ていましたが出場せず、日本人だけの戦いでした。一方の金沢もアンドレ・マレーが欠場でした。
試合ですが、第1Qはハンナリーズが松井の3Pなどで8得点を挙げれば、金沢も昨年のB3の得点日本人トップの冨岡が8得点で20-21と金沢リードでした。第2Qはハンナリーズが37-31とリードするもその後金沢が逆転、終了間際に山口のFGも決まって39-44と金沢5点リード、ジャイアントキリングの可能性も出てきました。第3Qに入り、ハンナリーズは松井の3P、中村の3連続3Pで51-46と逆転に成功。ところがその後ハンナリーズは5分半無得点で、金沢が0-9のランとなって51-55で最終Qに入りました。第4Qはなかなか逆転出来なかったのですが、残り5分半で松井の3Pの際にファウルがあり、フリースローを3本共決め65-63と逆転に成功。しかし金沢も冨岡の3Pが決まって67-68と逆転。そしてハンナリーズは綿貫がフリースロー2本を決め69-68と逆転。ハンナリーズがリードしますが73-70から金沢は残り43.1秒で冨岡が難しい位置から3Pを決め同点でハンナリーズがタイムアウト。その後残り30.2秒で中村がFGを決め75-73で金沢がタイムアウト。金沢の攻撃を守ればハンナリーズが勝利に近づいたのですが、冨岡がショットクロックぎりぎりでFGを決め75-75の同点になりオーバータイムとなりました。オーバータイムは金沢の加藤がFGを決め2点リード。ハンナリーズも残り3分を切って綿貫のFGで同点。そして残り2分で中村のFGで79-77と逆転。残り1分半での松井の3Pがで82-77となり金沢がタイムアウト。金沢は加藤のFGで3点差に縮め、そして最後の攻撃で須田が同点3Pを狙ったのですがリングに弾かれ、82-79でハンナリーズの辛勝となりました。
ハンナリーズは日本人しかいなく、唯一の外国人である213mのベインが立ちはだかっていたとは言え、外からのシュートしかない感じで、3Pが14本決まらなければ負けていたでしょう。金沢では冨岡が21得点7アシスト。冨岡で思い出すのはbjリーグの最終年、1勝51敗だった広島ライトニングで奮闘していたことでした。
第3試合はB1の富山グラウジーズとトライフープ岡山サテライトでした。トライフープ岡山はB3ですが、そのサテライトチームとなります。しかし、サテライトと言ってもbj時代群馬に在籍していた小林大起や浜松・東三河に在籍していた川満寿史がいました。そしてHCが昨シーズンまで富山でプレイしていた比留木謙司氏。試合前にも富山のペッパーズと英語で話をしていました。試合としては富山が圧倒したのですが、面白かったのが比留木HC。試合中BGMがなく、観客も少なかったので、比留木HCの声がよく聞こえました。選手にもいい点は誉め、悪い点は指摘していました。試合途中に富山のディフェンスで笛が鳴らなかった時に「点差が開いているから笛を吹かないのですか」と言ってテクニカルファウルを取られました。その時も「上等上等」という感じでした。そして隣にいる大森AC(岡山県出身でbj時代高松に在籍していた)に「今度取られたら退場だな」と言うと大森ACは「私たちはもう1回出来ますよ」との返事でした。そして、私も思わず「ええ」と思ったプレイがノーホイッスルの時、ベンチの選手が騒ぐとベンチテクニカルを取られてしまいました。それ以外にも、「B1はこんな程度でもファウルを取るのか」とかレフェリーに「私も3年間B1にいましたよ」とか言っていました。そして富山がファウルに対してドナルド・ベックHCがレフェリーにクレームを付けていると、比留木HCが何やら英語でベックHCに言うとベックHCは苦笑いしていました。比留木さんもいずれB1チームのHCとしてBリーグに戻ってきてほしいと感じました。

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