今日の夜は心斎橋での「宮司と共に学ぶ神道」に行ってきました。
1月から3回シリーズで行われたのですが、第1回は参加しましたが、先月はハンナリーズの試合を見に西宮まで行ったために行けませんでした。
今回も講師は道明寺天満宮の南坊城光興宮司でした。
第1回は「人を神として祀る〜菅原道真公と道明寺天満宮〜」でしたが、いろいろ興味深い話が多くて、その後うそかえ祭の時に道明寺天満宮まで行きました。
今回は「和の道〜言霊信仰と国語〜」でした。表題を見て参加する前は難しそうに感じたのですが、今回も表示に興味深い話がありました。
まず、十七条憲法や中国の論語の話がありました。日本は2000年以上続いている最古の国ですが、その間、武家政治になった際にも征夷大将軍や関白に任じたのは天皇ですし、現在の内閣総理大臣も任命するのは天皇陛下です。天皇中心の国家が続いていったと言えるでしょう。
現在、「日本史」は選択で「世界史」は必修であるのは知りませんでした。まあ、私が高校生の時は歴史の授業中は数学の問題集を開いて問題を解いていましたが(笑)。南坊城宮司からは「国語」の科目があるのになぜ「国史」ではなく「日本史」なのかと言われてなるほどと思いました。日本史が選択になっているのもおかしいですが、「日本史」では外国から見た日本の歴史になっていまいます。
神道と仏教について、日本に仏教が伝来した時、蕃神を「となりのくにのかみ」と呼んでいたそうです。その後神仏習合になった後、明治に入って神仏分離、廃仏毀釈で仏教が排除されましたが、岐阜県の一部ではすべての寺院や仏像が破壊されたそうです。また明治時代に奈良の興福寺の五重塔が50円で売りに出されたり、寺院ではありませんが、国宝に指定された松江城が180円で売られたとのことでした、そういえば、家の近くの愛宕神社にも昔「白雲寺」があったことを聞いたことがあります。しかし、今も神仏習合の時代が残っている場所は多く、日本三鳥居は、木の鳥居が「厳島神社」ですが、青銅の鳥居が「吉野の蔵王堂」、石の鳥居は「四天王寺」と三鳥居の内2つが寺院です。また、天満宮は延暦寺や中尊寺にもあるとのことでした。
日本最初のなぞなぞ「後奈良院御撰何曾(ごならいんぎょせんなぞ)」にあるのが、「母には二たびあひたれども父には一度もあはず」の答えが「唇」なのですが、今「母」を発音しても唇が合うことはありません。江戸時代より前は「はひふへほ」は「ぱぴぷぺぽ」に近い発音だったそうです。
明治に入って福澤諭吉や西周が外国から入ってきた表現を日本語にしたそうです、例えば、美術、技術。共産、競争、健康、哲学などです。「中華人民共和国」ですが、「人民」と「共和」はもともと日本の言葉です。それは戦前、中国から日本へ留学した者がその後国を治めることになったからだと思われます。
最も面白かったのが戦後の「日本語の危機」でした。戦後、日本語をローマ字表記にしようとする動きがあり、GHQが日本人の野蛮性を調べるために「日本人の読み書き能力調査」が行われました。問題は「じゅうろくにち」をアラビア数字混じりで書く問題や、「りれきしょ」、「けっせき」、「げんき」を漢字で書くもの、「病気の時は(健康、死亡、医師、危険)にみてもらう」の正しい語句を選ぶといった問題などで、簡単な問題と思うのですが、平均点が90点満点で78.3点だったことで、日本人の教育の高さを知ったGHQがローマ字表記を進めるのを諦めたそうです。私はこの程度の問題であれば溶けたのですが、漢字についてはパソコンを使っているとお話をメモする際にも漢字が思い出せずにひらがなで書いてしまうことが多いです。このままでは漢字能力が低下してしまいそうな気がします。今は「常用漢字」ですが、常用漢字の前に戦後定められたのは、「当用漢字」で、これはGHQによって「当面用いる漢字」だったそうです。
最後に、毎年宮内庁が行っている「歌会始」に応募して欲しいと仰られていました。万葉集には天皇や防人が分け隔てなく載っていますが、今、我々が皇室に献上できるものはこれだけだそうです。現在、2万首の応募の中から10首が選ばれますが、国民の数からして2万首は少ないとのことでした。戦後、「戦歿」が「戦没」に、「掠奪」が「略奪」に。「涸渇」が「枯渇」に変わったのですが、本来の漢字の意味から外れてしまっています。また、今は学校教育について「子供」ではなく「子ども」と教えるそうですが、「子供」では、子が供になるということで親子に主従関係が出来るなどとクレームを付けたアホがいるようです。
今回は懇親会があったのですが、明日はさざれいしジャパンのお伊勢参りバスツアーで、午前4時起きの5時半に家を出なくてはならないので、懇親会は不参加で帰りました。今回のお話は日本人として知っておく必要があるのに多くの人が知らないと思いますので、今回で終わってしまいますが、またいつかこういったお話をしていただきたいと思いました。
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