今日の夜は。エル・おおさかでの経士会セミナーに行ってきました。今回は、「あなたはいま世間で話題になっている『経営コンサルタント』はどのような仕事をしているのかを知っていますか?」という題でした。
以前ネタにしたことがあるのですが、「うさんくさいと思う職業」のランキングがネットで示されていました。上位5つを上げると、5位が女優のR.H.で有名になった「キャンドルアーティスト」、4位も女優のE.S.で有名になった「ハイパーメディアクリエイター」という訳のわからない職業で、3位が「占い師」、2位が「探偵」といういかにもうさんくさい職業がランキングされ、1位は「○○コンサルタント」だったそうです。
コンサルタントは、評論家と同様、基本的に「言ったもん勝ち」ですから、うさんくさいと思われるのも無理はないと思います。その中で「中小企業診断士」は中小企業支援法で定められているれっきとした経営コンサルタントの国家資格です。中小企業診断士で無い人も同じ仕事をすることが可能ですので、知識、コンサル能力について差があることを担保するには他の資格以上に厳しい関門があります。
私が感じる中小企業診断士の最も厳しい部分はあまり話されていなかったように感じるのですが、もちろん私が6回落ちた二次試験などの試験の厳しさもあります。しかし、他の資格には無いのは合格してからの厳しさだと思います。例えば私の場合、宅建は試験合格して10年が過ぎますが、不動産関係の仕事をその間全くしていないのに5年ごとに研修を受けてお金を払えばこれからも宅地建物取引士です。また、行政書士試験に合格してから14年、社会保険労務士試験に合格してから12年になりますが、その間何もしていません。しかし、私が今行政書士会や社会保険労務士会に入会したとすれば10年以上のブランクがあるにも関わらず行政書士や社会保険労務士を名乗ることが出来るわけです。
一方、私が中小企業診断士の2次試験に合格したのは平成25年12月25日でしたが、そこから「3年以内」に、15日以上の診断実務に従事するか実務補習を受講しなければなりません。幸か不幸か、私は無職でしたので15日間の実務補習を受ける暇がありましたが、忙しい人はなかなかそれを満たすのが難しいです。私と同時に合格した人は今年の12月24日までに15日間を満たさないとせっかくの合格そのものが無効になってしまいます。現状登録が危なくなっている人もいるのではないでしょうか?
そして、中小企業診断士に登録されたとしても、5年後の更新時には「知識の補充要件」と「実務の従事要件」を満たさないといけません。知識の補充要件は研修を5回受ければ良いので難しくはありませんが、実務の従事要件である30日以上の実務従事は、プロのコンサルタントとして活躍されている中小企業診断士であれば簡単でしょうが、そうでない人であればなかなか困難です。
実際、一昨年私が登録された際に5月の官報に名前が掲載された時には、新規に登録された方が526人いたのですが、同時に更新登録をせずに消除された人が722人いました。昨年も5月の官報に新規登録が599人いましたが、更新登録をせずに消除された人が613人いました。消除されてしまうと仮に再度中小企業診断士になろうとするのであれば、第1次試験から受験する必要があります。
他の士業であれば独占業務があるだけに、頼む側からすれば多少レベルの低い士業であってもその人に頼まざるを得ない状況になることも考えられますが、中小企業診断士の業務は他の人でも出来るので、中小企業診断士のレベルが低ければ診断士全体の価値や信用に関わって来ます。
セミナーは経士会の中小企業診断士チームの加藤氏、恒吉氏、森藤氏、大場氏から経士会で行っている中小企業診断士の第2次試験勉強会、企業診断活動、国への政策提言活動である「全国中小企業政策検討会」について話がありました。
私の場合、第2次試験を7回目で合格したのは勉強会のおかげですし、実務従事をしろといっても知識はあっても経験の無い私のような人はなかなか前に進めませんが、経士会の企業診断活動の一環である補助金申請の手伝いをすることによって漸く第一歩が踏み出せるかと思っています。
次回ですが、5月18日午後7時からの開催になります。「自社と従業員を守るための債権回収講座という題で弁護士の杉浦健二氏によるセミナーです。
ブログランキングに登録しました。下記のクリックをお願いします。
人気blogランキングへ

0