今日は、「電機・電子4団体海外化学物質規制セミナー」として、欧州化学品規制の最新動向と中国版RoHS(電子情報製品汚染制御管理弁法)の動向というセミナーに行ってきました。
私は前職でRoHSやREACHといった化学物質規制関連の職務についていました。実務という点ではあるので、今後も活かしていきたいですが、改正動向については実務をしていないとなかなか入って来ないです。このセミナーは毎年の様に開催されていて、在職中にも一度行ったことがありました。
まず、EUの製品環境規制対応の心構えとして、「法令ははっきり・すっきりしない」、当局は自ら解釈を示さないので自らで判断しなくてはならないと言われていました。
RoHS指令ですが、2013年1月3日から改正RoHSと言われるRoHS2に置き換わりました。RoHSはEUに上市する電気電子機器について、鉛やカドミウムなど6物質の含有の規制があるのですが、RoHS2ではCEマーキング制度というCEマークの貼付によりRoHSに対する適合宣言をすることが加わっています。さらに今までは適用除外であった医療機器なども適用となっています。4団体としては、今まで除外となっていたものが適用となった場合、新たな材料を探さなければなりませんし、それが無ければ作れないことになります。改正においては前もって意見募集の場がありますので、その際には各団体が連携して意見を述べることをしています。
次にREACH規則ですが、対応については、製造、輸入するものが物質、混合物、成形品によって対応が変わって来ます。このセミナーは電気電子団体のセミナーですので、成形品に関する規制について話がありました。私も前職では「高懸念物質」と言われる物質についての対応が多かったです。これは毎年2回新たに追加され、現在161物質あります。あとREACHでは認可物質、制限物質というのがあります。認可物質は成形品については基本的に対応の必要はありませんが、制限物質になると含有してはいけないという話になりますので注意が必要です。
最後に中国RoHSはなかなか前に進んでいないのですが、特徴として欧州RoHSのように規制物質の非含有が自己宣言ではNGで、いわゆる第三者による認証が必要となります。これはISO9001を認証取得しないと販売できないようなもので、産業界にとっては非常に負担が大きいものなので、自己宣言でも良いように働きかけを行っているようです。
私は今は、実務をしながら情報を得るということは出来ないので、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)のメルマガなどで情報を得ていますが、セミナーでの情報は非常にわかりやすいものでした。
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