今日は2か月に1回の江坂ISO研究会に参加しました。
今回は「ISO9001:2015 CDワークショップ」というテーマでした。
今年ISO9001の改訂版である2015年版のCD(委員会原案)が公表されましたが、それを読み解こうというものです。参加者を6つのグループに分け、グループで各々の部分の2008年版や総括的なマネジメントシステムの枠組みとして作られているAnnex SLとの違いやそれについてどのような意図があってどのように対応していけば良いのかについてディスカッションして発表するものです。
私のグループは5項のリーダーシップと6項の計画が担当になりました。5項のリーダーシップは2008年版では5項の経営者の責任の5.1から5.3項の項目に当たりますが、例えば2015年版CDは「品質方針及び品質目標を確立して、それらが組織の戦略的方向性と両立することを確実にする」とあります。すなわち、今までありがちだったISO9001の認証取得や維持のために会社のマネジメントと異なる方向性のISO9001ではダメということになります。
6項の計画ですが、2008年版では5.4項に計画というのがありますが、それに関連するのは6.2項の品質目標とそれを達成するための計画に当たり、加えて6.1項にはリスクと機会に対処するための活動というのが入っています。6.1項は2008年版には無かったのですが、今回Annex SLに入っていて基本的にそれをそのままCDとしたものです。
私にとっては難しかったのですが、グループ内にスキルの高い方が多く、彼らに助けられた感じで私も何とか読み解くことが出来ました。
最後に発表なのですが、私のグループではディスカッションした範囲をさらにグループ6人で分担することになりました。じゃんけんで勝った人から好きな項目を担当することにしたのですが、ディスカッションでうまく発言出来ないのなら、せめてじゃんけんで買って楽なところを選びたかったのですが、結局発表の担当は5人が選んだ残りかすの6.1項「リスクと機会に対処するための活動」でした。
6.1項ですが、リスクアセスメントやリスクマネジメントというとISO14001やISO27001、OHSAS18001などには以前からあるのですが、ISO9001でも今後はリスクアセスメントをしなければならなくなるようです。2015年版は2008年版にあった予防処置という項目はありませんので、実務上はここで予防処置をすることにすることになりそうです。
一番サラッといけない部分を担当してしまったと思ったのですが、担当して発表する内容を考えていくと、この部分については多少なりとも理解が深まった気がします。それ以外のグループも1項から10項までそれぞれの担当部分の発表がありました。参加者の方はCDを知り尽くしている人は少ないと思うのですが、みなさんグループで読み解いていくとそれなりに理解されたようで、うまくまとめて発表されていました。
正式な規格の発行まではまだ2年ありますので、今どうのこうのということは必要ないですが、なかなか一人では理解できない新たな規格原案について、みんなでディスカッションしながら読んでいくと、多少なりとも理解できるようになりました。
次回は12月1日の予定です。
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