
一株だけ穂を出した稲(ケータイ写真)
この所、二宮尊徳さんの秀句「この秋は雨か嵐か知らねども 今日の務めの田草取るなり」を反芻しながら、黙々と田草取り(ヒエ抜き)に励んだ。
ところが、昨日は一株だけ稲が穂を出しているのを見つけ、田に入るのもこれが最後と諦めて引き揚げた。
先日来、ウンカが見られるのが気掛かりで、農事カレンダーを片手にJAに相談すると「出穂5日前までにコラトップトレボン粒剤(10eあたり4kg)を散布するとよい」とのこと。8月22日が散布期限だったようだ。
かつて一帯が田園地帯であった頃は、何の遠慮もなく粉剤を散布していたが、急速に宅地化が進んだここ15年以上は、近隣への迷惑を考慮してず〜っと控えていた。
かと言って、稲株を分け入る度に飛び立つウンカの群れを目の当たりにすると放置しておけない。
日が陰るのを待って、夕方からJAの指示に従い粒剤を散布した。これならば飛散もみられず、近隣民家に気兼ねをしなくてすむ。
一陣の風に稲の葉がさわさわと揺れ、残照に火照る身には生き返るようだ。

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