九州新幹線が来春3月12日に全線開通のはこびとなりました。
先日も鹿児島中央〜新八代間を乗車したばかりなのですが、開業が待ち遠しいですね。
しかし、それより驚いたのが、九州区間で博多・熊本・鹿児島中央しか止まらない「みずほ」の創設です。
以下、asahi.comより引用−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
新幹線と飛行機の乗客争奪戦が新たな段階に入る。来年3月に直通運転が始まる山陽・九州新幹線で、すでに公表された「さくら」より短い3時間47分で新大阪―鹿児島中央間を結ぶ「みずほ」が運行されることになった。東北新幹線も今年末の延伸で東京―新青森間が3時間台に。航空会社との間で乗客シェアの分岐点とされる4時間を切るスピード化で攻勢を強めるJRに対し、航空会社は防戦に懸命だ。
九州新幹線鹿児島ルートが来年3月12日に博多―鹿児島中央間で全線開業するのに合わせ、JR西日本と九州が直通運転を始める。「みずほ」は1961〜94年に東京―熊本・長崎を走った寝台特急(ブルートレイン)の名。新大阪―鹿児島中央を1日数往復し、停車駅は新神戸、岡山、広島、小倉、博多、熊本の見通し。最高時速は山陽区間で300キロ、九州区間で260キロ。同区間を約4時間かかる「さくら」より10分程度短縮される。
JR東日本も12月に延伸する東北新幹線でスピードアップを図る。東京―新青森間は当初は約3時間20分だが、来年3月投入の新型車両を「はやぶさ」の名で走らせ、2012年度末には新幹線最速の時速320キロ運転で、約3時間5分になる見込みだ。
スピードアップの背景には「4時間の壁」の存在がある。鉄道の移動時間が4時間を切ると飛行機との乗客シェアが逆転するというものだ。
国土交通省の調査やJRによると、東京駅から新幹線で約3時間50分の広島駅(広島市)までは鉄道が優位。羽田―広島間の飛行時間は約1時間半だが、空港までのアクセスや搭乗手続きの時間を含めると3時間程度かかる。
東京駅から約4時間20分の新山口駅(山口市)は互角で、約4時間55分の博多駅(福岡市)では飛行機の客が鉄道の約9倍。大阪市と鹿児島市の間は鉄道で約5時間かかるため、近畿から鹿児島への移動は鉄道約1割、飛行機約9割という。
航空会社にとって羽田や大阪発着の便は、地方路線の赤字を支える「ドル箱路線」だったが、新幹線が延伸するたび乗客を奪われてきた。東北新幹線や上越新幹線のため羽田―新潟間や羽田―仙台間などの路線を撤退・縮小。今後は羽田―青森間や大阪―鹿児島間などが大幅に食われそうだ。大手航空会社関係者は「羽田―新千歳や羽田―福岡より近い路線は、新幹線に太刀打ちできなくなる可能性がある」と語る。 これまでのように鉄道との競合路線で「対抗値下げ」をするのも難しい。航空各社とも不景気で客足が減り、赤字も出ている現状では、値下げが自らの首を絞めることになるからだ。JR側にはリニア中央新幹線や整備新幹線の新規開業計画も控えている。
「今後は利便性を高める以外にない」と大手航空会社の関係者はいう。羽田空港の国際化で10月から発着枠が広がり国際線が増えることを見据え「地方から世界へ」と銘打って「地方空港で荷物を預ければそのまま国際線に乗り換えられる」などのサービスの充実を強調していくという。
航空業界は飛行機を小型化して便数を増やす対抗策も検討している。たとえば300人乗りの飛行機を2回運航するよりも150人乗りを4回運航する方が利用者にとっては本数が増えて便利になる。
前原誠司国土交通相は20日の閣議後会見で「競争力をつける一つの考えとして、航空機燃料税の軽減を事務方に指示した」と述べた。航空会社にとって大きな負担である航空機燃料税や空港の着陸料などが安くなれば、運賃を安くでき、新幹線との競争力が増すとの期待感もある。
以上、引用おわり−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
さくらより速達列車が登場するとは思わなかったですが、名前が「みずほ」とはね。「さくら」と「みずほ」では「さくら」が格上と思ってしまいます。
そもそも、博多〜鹿児島中央間で3種も種別がいるのかという気がします。最速列車が熊本のみ停車というのはうなづけるところですが、各駅停車と熊本のみの間のいわゆる「ひかり」タイプがどうなるのか、開業後の行方が気になりますね。

こちらは昨年、博多南駅から見たN700系7000番代ですが、これがみずほにも使われることになります。

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