2018/9/27

【静岡出張】クリエイティブサポートレッツ見学  調査・旅行・出張

「ライフミュージアムネットワーク」のリサーチとして、浜松市で活動するクリエイティブサポートレッツの活動を視察。

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運営拠点となっている障害者福祉サービス事業所アルス・ノヴァ と、のヴぁ公民館を見せていただきました。

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「障害」のある方の特別な作品に注目するというアートの現場がある一方で、レッツの活動は、誰かに評価されるわけでもないのに、その人が熱心に取り組んでいることを、「表現未満、」の個人の文化活動と捉えて、最大限に尊重しているといいます。
高みを目指して表現するだけではない、一見「無意味」に思える行為を繰り返したり、何も作り出さないことさえも、他者に哲学的な思考を促すという点で、彼らの「シゴト」であるとする視点の転換が、この施設の重要な核となっています。

そうした多様な生き方を体感し、思考する機会を、施設の外側にいる人たちとも共有するために、レッツでは、これらの施設を開放し、泊まりがけで彼らとともに過ごす時間と空間を提供する「観光事業」を行なっています。

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私たち一行はわずか数時間の滞在でしたが、スタッフの説明を受けつつ、途中からはほぼ放置され、濃密な時間を過ごしました。
クレヨンを塗ったときにできるカスを丸めて小さな玉を作り、5列×5列均等に並べる人を観察したり、異質な訪問者である私たちに仲間たちの動向を延々と説明し続ける人の話を聞いたり。
ひたすら音を出し続ける人、飛び上がる人、お菓子を食べる人、テレビゲームに熱中する人、何もせずに横になっている人・・・ここで起きていることを見逃すまいと、次第に目と耳の感覚が研ぎ澄まされていくのを感じました。

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その体験は、私にとっては、赤松俊子(丸木俊)の「絵は誰でも描ける」という1950年代の大衆芸術論や、それをさらに先鋭的にした「あらゆる人間は社会を彫刻しうる」というヨゼフ・ボイスの「社会彫刻」を想起させる「アート論」のようにも感じられました。

施設の利用者が帰った後は、代表の久保田翠さんをはじめ、スタッフの方々とディスカッション。
久保田さんの息子さんが「障害」を持って生まれたことがきっかけではじまったというレッツの歴史や、現場の人たちのレッツとの出会いの話を聞き、福島で立ち上がった「ライフミュージアムネットワーク」とは何か、何ができるのかという展望について、さまざまな意見の交換を行いました。

「現場」は当事者のいるところ。悲惨さがクローズアップされるだけでは快くない、という声があり。
しかし悲惨を乗り越え、繰り返さないためには怒りのエネルギーが必要という意見があり。
現実を主体的に生きる「現場」に対し、「ミュージアム」は思考を促す(解きほぐす)ための編集装置ではないかという話が出てきたり。

決して明確な答えを見つけるためのディスカッションではないのですが、丸木美術館にもかかわるような多くの問いをいただいてきた気がします。
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