2016/10/29
壷井明ギャラリートーク/みんぱく共同研究会 企画展
午後から、「壷井明展」ギャラリートーク。
国立民族学博物館の共同研究会「放射線影響をめぐる「当事者性」に関する学際的研究」の研究員の皆さんも丸木美術館に来て下さり、会場には大勢の参加者が集まりました。

「福島の現実」と一言で言っても、現在の「福島」は関わる人の数だけ異なる現実があります。
自分がどんな立場で関わるか、というポジションによっても、見え方が変わってくるでしょう。
今回のギャラリートークのキーワードは、「民話」というものでした。
「復興」を大声で唱える国家の物語に対し、そこからこぼれ落ちる一人一人の「民」の物語。
壷井が聞き取り、描く《無主物》は、その「民話」に焦点を当てているのだと思います。

研究員の方々からも熱心な質問が飛び、彼の作品への関心の高さを感じました。
原発事故から5年の歳月が流れ、ともすれば記憶が遠ざかりつつある現在ですが、今も福島の苦悩は終わっていないのだと、あらためて考えさせられる時間でした。
* * *
夜は研究会の皆さんをお連れして、東松山名物「やきとり」のフィールドワーク。

「やきとり」と言っても鶏肉ではなく、戦後、朝鮮人が豚のカシラ肉にコチュジャンのような味噌ダレをつけて屋台で売りはじめたという「やきとり」です。
予想以上に研究員の皆さんに好評だったので、世話役としては肩の荷が下りた思いでした。
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国立民族学博物館の共同研究会「放射線影響をめぐる「当事者性」に関する学際的研究」の研究員の皆さんも丸木美術館に来て下さり、会場には大勢の参加者が集まりました。

「福島の現実」と一言で言っても、現在の「福島」は関わる人の数だけ異なる現実があります。
自分がどんな立場で関わるか、というポジションによっても、見え方が変わってくるでしょう。
今回のギャラリートークのキーワードは、「民話」というものでした。
「復興」を大声で唱える国家の物語に対し、そこからこぼれ落ちる一人一人の「民」の物語。
壷井が聞き取り、描く《無主物》は、その「民話」に焦点を当てているのだと思います。

研究員の方々からも熱心な質問が飛び、彼の作品への関心の高さを感じました。
原発事故から5年の歳月が流れ、ともすれば記憶が遠ざかりつつある現在ですが、今も福島の苦悩は終わっていないのだと、あらためて考えさせられる時間でした。
* * *
夜は研究会の皆さんをお連れして、東松山名物「やきとり」のフィールドワーク。

「やきとり」と言っても鶏肉ではなく、戦後、朝鮮人が豚のカシラ肉にコチュジャンのような味噌ダレをつけて屋台で売りはじめたという「やきとり」です。
予想以上に研究員の皆さんに好評だったので、世話役としては肩の荷が下りた思いでした。
