2016/9/27

【ミュンヘン出張C】NSドキュメンテーションセンター・ミュンヘン  調査・旅行・出張

ミュンヘン出張最終日は、昨年5月にオープンしたばかりのNSドキュメンテーションセンター・ミュンヘン(NS-Dokumentationszentrum München)へ。

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かつてナチスの党本部が置かれていたブラウン・ハウスがあった場所に建てられた資料館です。
(左隣の建物は元総統官邸=現ミュンヘン音楽大学)。

昨年の米国巡回の際には、ワシントンD.C.のホロコースト博物館やニューヨークのユダヤ博物館を訪れました。それらは迫害された側からの展示でしたが、ミュンヘンはナチスの結党の町。ナチスをいかに生み出したかという重い歴史を見つめるという立場からの展示になります。

5階建ての施設には、ナチス台頭前史から、人種差別と独裁政治の時代を経て、戦後ナチスとどう向き合ってきたのかをたどる内容が、映像を中心に展示されています。

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若い学生と思しきグループがいくつも訪れて、解説を聞いている様子が印象的でした。

個人的には、今回の出張に関連する「ドイツ芸術の首都―モダニズムの焼却」のコーナーを興味深く見ました。「大ドイツ美術展」(1937年7月18日〜10月31日)と「退廃美術展」(1937年7月19日から11月30日)に関する写真と映像の紹介です。

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「大ドイツ美術展」の会場は、昨日まで展示のために通っていたハウス・デア・クンスト(開館時の名称はハウス・デア・ドイチェン・クンスト)。
当時の会場写真を見ると、内装がほとんどそのまま残されていることがわかります。

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映像では、展覧会初日に行われたハウス・デア・クンスト落成記念パレードの様子も紹介されていました。

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会場写真には、先日、ピナコテーク・デア・モデルネ(現代絵画館)で見たばかりのアドルフ・ツィーグラーの《四大元素》も見えます。

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一方、「退廃美術展」の会場は、考古学研究所の2階という劣悪な環境。ルートヴィヒ・ギースの彫刻《磔刑図》や、キルヒナー、クレー、シュヴィッターズ、モンドリアン、ノルデら錚々たる画家たちの絵が展示されていて、来場者が押し寄せている光景が記録されています。

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本来、9月末に終了予定だった展覧会は、あまりに観客が多かったため11月末まで延長されたのでした。

ミュンヘン滞在の最後には、カンディンスキーはじめ「青騎士」などのコレクションで知られる市立レーンバッハギャラリーを駆け足で見ましたが、あまりに時間が足りませんでした。

限られた日程ではありましたが、「大ドイツ美術展」と「退廃美術展」が二つでセットになっていたことを、あらためて実感する今回の出張。
そうした歴史性を踏まえた土地で、「Post War」展がどのような反響を呼ぶか、楽しみに思いつつ、夕方の飛行機で帰国しました。
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