2015/7/12

企画展展示替え「福島菊次郎写真展」  企画展

「島田澄也展」が好評のうちに終了し、この日は企画展の展示替えとなりました。
ボランティアの方々にもお手伝いいただき、午前中は島田澄也作品の撤去、午後は福島菊次郎写真パネルの展示です。

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1921年山口県生まれ、現在94歳の報道写真家・福島菊次郎さん。
今回の写真展は、福島さんが自ら手づくりしたパネルの中から、「原爆と人間の記録」(28枚)、「ピカドン」(24枚)、「原発が来た」(22枚)の3つのシリーズを紹介します。

これらの自作パネルは、1989年以降、常に「遺作展」の覚悟をもって制作したもので、実際に「福島菊次郎遺作展」という言葉も掲示されているので、ちょっとびっくりしてしまいますね。
手づくり感のあふれるパネルは、決して洗練されたデザインとは言えませんし、時に同じ写真が繰り返し登場し、キャプションの事実誤認や後にデータが新しくなったものもあります。
けれども、それらも含めて、表現すること、伝えることの根源を示すような、福島さんの強い思いが込められたパネルをそのまますべて展示することが、今回の企画の目的です。
展示空間の密度、熱量は圧倒的に凄い。

「原爆と人間の記録」のシリーズには、「平和都市」である広島・長崎が戦後に置き去りにしてきた被爆者たちの姿が写し出されています。
「ピカドン」は、爆心地から1.6kmの地点で被爆した江波の漁師・中村杉松さんとその家族の貧困の生活を記録したシリーズで、1961年に刊行した写真集が日本写真批評家協会賞特別賞を受賞するなど、報道写真家・福島菊次郎を誕生させた記念碑的な作品です。
「原発が来た」は、瀬戸内海の祝島の原発反対運動を、80年代はじめの最初期の時点から記録したという貴重なシリーズ。

丸木夫妻の《原爆の図》とあわせて、この70年間における私たちと核被害のせめぎあいの歴史を、あらためて等身大の人間の感覚で追体験して頂けると、さいわいです。
展覧会は7月18日から。なお、福島さんは遠方にお住いの上、ご高齢であり、このところあまり体調も良くないとのことで、会期中の来場予定はありませんので、ご了承ください。
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