2014/8/16

アキノ隊員の高江報告「高江の昆虫たちと米軍ヘリパッド計画」  イベント

午後2時から、日本鱗翅学会保護委員の宮城秋乃さんを沖縄からお迎えして、「アキノ隊員の高江報告 高江の昆虫たちと米軍ヘリパッド計画」を開催しました。

クリックすると元のサイズで表示します

米軍ヘリパッド建設計画が進み、環境破壊が心配されている沖縄県東村高江の現在を、昆虫たちのミクロの視点で見つめていこうというユニークな試みです。

来場者は約30人。
アキノ隊員が用意した3本の短い映像を見ながら解説を聞き、1本ごとに会場からの質問に答えていくという方式で、トークは進みました。
アキノさんの自然科学系のこどもミュージアムのような丁寧なわかりやすい受け答えがなかなか新鮮でした。

クリックすると元のサイズで表示します

考えさせられたのは、米軍の北部訓練場区域が、人間の開発を免れて自然生物の宝庫になっているという現状。韓国と北朝鮮のあいだの非武装区域を連想させられる話ですが、本当に人間は周囲の生物にとって迷惑極まりない存在だと思わされます。

そして、広大なヘリパッド建設やオスプレイの飛来は、無数の生物が死滅し、生息地を分断し、生態系に悪影響を与えていくというわけです。

沖縄の県鳥でありながら、生育数が減少し、国内希少野生動植物種に指定されているノグチゲラの雛が、オスプレイの飛来による騒音に驚いて巣にこもり、鳴き声を出さなくなるなどの映像も見せて頂きました。

   *   *   *

個人的にアキノ隊員にお聞きしたかったことは、沖縄戦の連作や絵本を描くときに、丸木夫妻が描いていた沖縄の蝶について。
たとえば、絵本『おきなわ 島のこえ』で、丸木夫妻は次のように描いています。

===========

クリックすると元のサイズで表示します

 おきなわでは、いまでも 畑や草むらから、
 しんだひとの ほねや ふはつだんが、でてきます。
 あおい 海のそこに 船と いっしょに しずんでしまった
 ひとたちも います。海のそばを とおったとき、
 「タスケテー」
 という こえを きいたと、はなす ひとが います。
 冬でも 白い ちょう、黒い ちょうが、とびまわっています。
 しんだひとの たましいが、ちょうになったのでしょうか。


===========

1986年に描かれた《沖縄戦 きゃん岬》の画面にも、蝶の群れが印象的に描かれています。
生者と死者の魂の交感の象徴として、沖縄の蝶を描いていたようにも思えます。
この丸木夫妻が描いた蝶は、どんな種類の蝶なのでしょうか?

アキノ隊員は、ひとめ見るなり、「あ、これはコノハチョウですね」と言いました。
沖縄県指定天然記念物に指定されていて、環境省のレッドリストにも載っている準絶滅危惧種だそうです。
現在は沖縄県北部にわずかに生息しているものの、「丸木夫妻が描いていた頃には、沖縄全域でも見られたかも……」とのこと。
浜比嘉島出身のアキノ隊員にとっては、4月のお墓参りの季節に先祖と重ねて見る蝶は黒い羽のジャコウアゲハだそうですが、いずれにしても、蝶が死者の魂のあらわれだという考え方は、あちこちに伝わっているそうです。

昆虫をテーマにしたトークショーで、丸木夫妻の作品についても勉強することができました。
楽しいトークを聞かせて下さったアキノ隊員に、心から感謝です。
0




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ