2014/5/26

川越スカラ座『旅する映写機』  川越スカラ座

休館日。川越スカラ座で上映中のドキュメンタリ映画『旅する映写機』(2013年、森田惠子監督)を観てきました。

クリックすると元のサイズで表示します

森田惠子監督の映画は、2年半ほど前にも、『小さな町の小さな映画館』という素晴らしいドキュメンタリ作品を観て、非常に感銘を受けました。
http://fine.ap.teacup.com/maruki-g/1724.html
そのとき、実は森田監督が丸木美術館の友の会会員であるということを知って、親近感も沸きました。

今度の作品は、その『小さな町の小さな映画館』の舞台となった北海道浦河町の大黒座を出発点として、岩手県の善映館、みやこシネマリーン、福島県の本宮映画劇場、東京のシアターN渋谷、大島電機、国立ハンセン病資料館、岡山県のシネマ・クレール、広島県のシネマ尾道、愛媛県のシネマルナティック、マネキネマ、内子町の旭館、高知県の大心劇場、そして(われらが)川越スカラ座も含めて、映写機を訪ねてまわった1年間の旅を記録しているのです。

森田監督とともに旅をした映写技師の永吉洋介さんには、6年前にスカラ座が新しい回転盤を導入した際にご指導いただき、たいへんお世話になりました。

映画館のデジタル化にともない、フィルム映写機による映画上映が激減している現在だからこそ、輝いて見える名映写機が続々と登場します。
川越スカラ座の映写室に鎮座している「フジセントラルF-7」(平岡工業、1967年製)が、戦時中に零戦を作っていた中島飛行機株式会社の精密な技術を受け継いで作られていた(埼玉県飯能市の平岡工業は、中島飛行機時代からの下請け会社)互換性が高く耐久性に優れた歴史的な名機であることも、この映画を観てはじめて知りました。

クリックすると元のサイズで表示します

写真は6年前のメンテナンスの際に撮影した川越スカラ座の映写室内の様子。
右側の映写機が名機「フジセントラルF-7」です。

   *   *   *

森田監督の作品を観て感じたのは、街であれ、村であれ、人里離れた山奥であれ(実際、高知の大心劇場は山の中の一軒家)、ここから文化を発信しようという思いさえあれば、映写機とスクリーンというシンプルな設備で映画が生まれるという、当たり前のようで、今の時代に忘れられがちな大切なこと。
そしてそれは、映画館だけでなく、美術館もきっと同じであるということ。

丸木美術館という、人間の手から手へ守り伝えられてきた美術館で働く者の一人として、今日からまたがんばっていこうと励まされるような、心の温かくなる作品でした。

川越スカラ座での上映は6月6日(金)まで。
2



2014/5/30  10:01

投稿者:okamura

永吉さん、こちらこそ、お会いできて嬉しかったです。
6年前のことも覚えていて下さって、どうもありがとうございました。シアターサウンドの鈴木さんのことも、思い出しました。ご指摘ありがとうございます。笑
また今後ともよろしくお願いいたします。

2014/5/28  12:29

投稿者:永吉洋介

素晴らしい感想をありがとうございます!

先日は6年ぶりにお会いでき嬉しかったです。

注釈ですが、6年前に回転盤(円盤・プラッター)を入
れ替えた時は僕は運搬等をお手伝いしただけです。
実際に設営・指導したのは、愛知県から来てくれたシア
ターサウンド(鈴木弘之)さんです。

岡村さんも手伝ってくれた6年前の作業は重労働でした
が、振り返ると楽しい思い出ですね。

それにしても、サインさせて頂いたのに字が汚くてお恥
ずかしい限りです・・。


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ