2014/5/13

『あいだ』212号に『非核芸術案内』紹介  掲載雑誌・新聞

美術月刊誌『あいだ』212号(『あいだ』の会、2014年4月20日発行)の編集後記で、岩波ブックレット887『非核芸術案内』を取り上げて頂きました。

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《新刊紹介》
岡村幸宣『非核芸術案内』
(岩波ブックレットNo.887,A5判,カラーを含む図版45点。64ページ,\600)

 ▲定式どおり,はじまりは《原爆の図》,といえばいえますが,前座にシケイロスの,《都市の爆発》という1936年の,予見的なキノコ雲の作品をあげています。はじめて知りました。

 ▲本書は,「核」という,ヒロシマ・ナガサキから3・11まで,いや,心に刻みこまれた記憶としてはその後もずっと消えることはない,名状しがたい何ものかが,どのように表現されてきたかを,個々の作品の背後や周辺状況を呼びこみながら,幅ひろくたどっています。もちろん,Chim↑Pomやヤノベケンジ,風間サチコの仕事も。最後に紹介されるのは,いわき市で被災した彫刻家・安藤栄作の,流木をけずった,さながら墓標のような作品……。

 ▲いわゆるシロウトの記憶画にも目配りを行きとどかせたうえで,著者は次のような注意喚起をしています――〈職業的な表現者から一般市民まで,現在,原爆を主題にした表現は数多く見ることができる。しかし,そうした表現のすぐ隣りには,常に表現できない記憶の闇が深く横たわっていることを,私たちは決して忘れてはいけない〉。

 ▲丸木美術館学芸員――唯一の,と聞きます――として精力的な活動をつづける著者にして,はじめて書き得たというべき。


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執筆して下さった編集者の福住治夫さんに感謝です。

丸木美術館の「唯一の」学芸員、とご紹介を頂き、たしかにその通りなのですが、その分、近現代史研究者の小沢節子さんや、川口隆行さんはじめ原爆文学研究会の皆さま、そして他美術館の学芸員や画廊主、美術評論家の方々の示唆、もちろん丸木夫妻の親族や関係者など、とても多くの方がたに導かれてきたという感があります。

とりわけ『非核芸術案内』は、そうした幅広い関わりのなかから生まれてきたといえる一冊なので、このように読んで頂けるということは、この上ない喜びです。
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