2013/12/8

朗読+演奏「12月8日:開戦記念の日に」  イベント

午後2時から、高瀬伸也さん、青柳秀侑さんのコンビによる恒例の朗読+演奏企画が行われました。題して、「12月8日:開戦記念の日に」。
いつも、先鋭的な際どい内容をぶつけてくるお二人。これまでの12月8日は、日米戦開戦直後に書かれた文学者らによる戦争賛美の「愛国心」を鼓舞する朗読が多かったのですが、今年は、坂口安吾の「続 戦争と一人の女」をとりあげ、戦争末期の熱狂とは対極的な男女の姿を通して今を照らし出すという試みです。

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事務局職員が手薄なため、朗読公演を半分だけしか聞くことができなかったのですが、高瀬さんが今の時期にこの作品を選んだことの意味――配布資料で記している「戦争も止む無し、というムードが醸成されつつある中で、戦争を受け入れるデカダンな人間が、たとえ本人がそう自覚しなくても、逆に批判的な存在として意味を持つ可能性があるのではないのかと再考した。もちろん、この小説の主人公の「女」の、ある種のデカダンな生活の延長上にある、死への希求とその美化は、そのまま「戦争の美化」と結びつく危険性もある。しかしながら、かれらは、まつろわない女と男であり、ふたりの相互の関係をも含め、多くの関係性において、疎外されている。また、疎外(alienation)という語は、フランス語において精神錯乱も意味するが、ある意味において錯乱しているふたりは、凡庸な言い方だが、狂気の時代においては、逆に正気でいられる、という可能性もあるのではないだろうか」という、少々わかりにくい意図が、午後のうららかな日差しのなかで、うっすらと胸に入ってくるように思えたのでした。

参加者の数は、例によって非常に少なかったのですが、公演のあと、事務所に移ってお茶を飲みながら(男ばかり8人で)話した時間が、久しぶりに思いのほか楽しかったことを、付け加えさせて頂きます。
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