2013/9/11

ポレポレ坐「標的の村」/ギャラリー岳「増田常徳展」/KEN「壷井明展」  他館企画など

午前中、「炭坑展」の作品返却のために東中野のポレポレタイムス社を訪れ、現在ポレポレ坐で上映中の映画「標的の村」を観てきました。

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「標的の村」は、ヘリパッドの建設やオスプレイ配備に反対する沖縄県の高江地区の住民たちの姿を記録したドキュメンタリ映画。
8月の公開以来、私の周辺でも非常に評判になっていました。
ヴェトナム戦争時に仮想の「ヴェトナム村」として軍事訓練に参加させられたという高江の住民たちの歴史から、座り込みを行ったことによって国に訴えられた裁判の様子、そして、2012年9月29日―つまり、オスプレイが配備される前夜に普天間基地ゲート前に座り込み、基地を「完全封鎖」した人びとと警察との衝突など、生々しい映像で沖縄の基地問題の現在に切り込んでいく作品です。

基地を封鎖してオスプレイの配備に反対する人びとを、力づくで排除していく警官隊に対し、「同じ沖縄の人間でしょう。あなたたちは沖縄の人を守るために警察になったんじゃなかったの」と涙ながらに訴える女性の言葉が胸を打ちます。
沖縄を分断させているのは、本当はいったい誰なのか。
“当事者”という言葉の意味を深く考えさせられる映画でした。

基地問題をめぐっては、よく、沖縄のメディアと東京のメディアの温度差の大きさが指摘されますが、文字どおり体を張って取材し、このような映像作品をつくってしまう(琉球朝日放送が制作、同局でキャスターを務める三上智恵が監督)沖縄の切実な思いを、私たちは、どのように受け止めていけばよいのだろうかと考えると、本当にやるせない思いがします。

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映画を観た後は、7階のポレポレタイムス社で、スタッフOさんが作って下さった美味しい昼食(『サライ』にも紹介されたという噂の「ポレタイごはん」)を頂きました。
本橋さんはじめ、温かく迎えて下さったスタッフの皆さま、本当にごちそうさまでした!!
そして、午後1時半からは新宿の東京都庁へ「原爆の図米国展」実現に向けての打ち合わせや協力のお願いに行ってきました。

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その後は、国立のギャラリー岳で開催中の「増田常徳展 震災が投げかけたもの」に足を運びました。
増田常徳さんは、来年3月に丸木美術館で個展を開催して下さいます。
今展では、震災で餓死した牛への鎮魂の思いを込めた油彩画が印象深く、あらためて力量の高い作家だということを再確認しました。
残念ながらこの日は増田さんはいらっしゃらなかったものの、「増田常徳展」のイベントとして丸木美術館でコンサートをして下さる「トロッタの会」の木部与巴仁さんにお会いして、3月に向けての打ち合わせを行いました。

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最後に、三軒茶屋のKENにて開催中の壷井明「無主物 食供養画」展へ。
今年春に丸木美術館アートスペースで紹介した福島原発を題材にした絵物語《無主物》に加え、「3.11」前まで壷井さんが手がけていたという《食供養画》のシリーズを展示した企画です。
KENの黒壁には、壷井さんの作品がよく映えていました。

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「3.11」以後の福島原発に関する活動が注目されがちな壷井さんですが、そこにいたるまでの歩みや葛藤、そして人生に深く関わる制作活動も非常に興味深いところがあります。
ケンさんは「聖書をもとにした宗教画や、あるいは古代人が岩に刻んだ図像に似ている」と壷井さんの一連の作品を高く評価されていましたが、こうした特異な画家が、現代の社会でどのように受容されていくのか、今後も注視していきたいと思っています。

また、この日KENを訪れたのは、若手の女優兼劇作家のYさんを紹介するためでもありました。秋にKEN岡村企画の第3弾として、とある美術館のとうろう流しの絵を題材にした朗読劇を公演できないかと考えているところです。
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