2013/7/27

炭坑展ギャラリートーク1「炭坑を語る」  イベント

午後2時より、「坑夫・山本作兵衛の生きた時代」展のギャラリートーク第1弾“炭坑を語る”が行われました。
出演者は、今回の炭坑展開催に際し、非常にお世話になった写真家の萩原義弘さんと、詩人のヤリタヒロコさん、コールマイン研究室の菊地拓児さんです。

クリックすると元のサイズで表示します

炭坑と縁が深く、写真、詩、アートとそれぞれの表現方法を持つ3人が、それぞれの視点から炭坑を語るという企画。
会場には、20名を超える観客が集まり、まずは3つの展示室をまわりながら、萩原さんが展示の狙いや内容について解説をして下さいました。

クリックすると元のサイズで表示します

山本作兵衛の「炭坑記録画」に関心が集まりがちな今回の企画ですが、実は、そのほかの展示も非常に興味深く、見応えがあります。
それぞれの展示の内容については、いずれあらためて、この学芸員日誌で紹介していきたいと思っています。

クリックすると元のサイズで表示します

会場をめぐった後は、椅子にすわって3人による鼎談。
ヤリタさんも菊地さんも北海道のご出身ということで、北海道の炭鉱の話がメインテーマになりました。
ヤリタさんは自作の詩から、ご自身が育った炭鉱の街の生活の実感を伝え、菊地さんは、北海道の盆唄と学校の校歌から、炭鉱の歴史や記憶が現在どのような形で残っているかを見つめる、という興味深い調査内容を提示されました。

クリックすると元のサイズで表示します

芸術表現には、時代を超えて記憶を伝えていく、という力もあります。
トークの最後に、「炭鉱の遺産は今後も残るのか、記憶を残すことにどういう意味があるのか」という趣旨の質問があったことが印象的でした。
萩原さんは、「いまは炭鉱がブームのようになっているが、その一方では、炭鉱住宅などが次々と取り壊されているのも現実。炭鉱はいまだに“負の遺産”。これからも壊され続けると思う」と答えていました。
そうした時代の変遷のなかで、今回の企画展で展示した絵画や写真、彫刻などが、どのような意味を持つのか。これは炭鉱に限った話だけではないのかも知れませんが、人間の生きた証として“描かれた”こと、さらに“描ききれなかった”その先にある思いに、想像力を広げていくということの意味を、もう一度ゆっくり考えてみたいと思える貴重な時間でした。

   *   *   *

午後7時からは、上野の東京文化会館に駆けつけて、Chamber Music,Anyone?“室内楽はいかが?”Vol.16「コントラスト」東京公演を聴きました。

出演は、西本幸弘(ヴァイオリン)、ダビット・ヤジンスキー(クラリネット)、三宅進(チェロ)、崔善愛(ピアノ)。
「コントラスト」というコンサートのタイトルの通り、最後に演奏されたバルトーク・ベラ「コントラスト」に向かっていく曲の構成は、まずA.F.セルヴェ/J.ギス「“God Save the King”の華麗なる変奏曲」作品38からはじまり、J.ブラームス「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114(1891)」、そしてドイツ軍の捕虜となったメシアンがゲルリッツ捕虜収容所で作曲し、1941年1月15日に収容所内で初演されたという「世の終わりの四重奏曲」。
新約聖書ヨハネ黙示録第10章から啓示を受けて作曲したというこの曲は、とりわけ心に響きました。
2




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ