2013/4/27

第41回原爆文学研究会 in 福島大学  講演・発表

震災後はじめて、福島県を訪れました。
午前中、まずは福島県立美術館へ。

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風は少し強く冷たかったですが、青空のもと、信夫山の麓という美しいロケーションに恵まれた美術館を観て、とても清々しい気持ちになりました。
時間があまりなかったので、学芸員の方々へのご挨拶は失礼して、開催中の企画展「横尾忠則ポスター展」も観ず、常設展示のみの急ぎ足の鑑賞。
本当は、ベン・シャーンの《ラッキー・ドラゴン》を観られればいいなと期待していたのですが、残念ながら展示されていませんでした。
それでも、松本竣介の《駅》や、関根正二の《姉弟》など、心に沁みる絵を観ることができて、嬉しく思いました(関根は福島県白河市の出身)。
いずれあらためて、ゆっくりと訪れたい美術館です。

   *   *   *

午後1時からは、福島大学にて「第41回原爆文学研究会」
いつもながら、準備に余念のない世話人の方々に感謝しつつ、研究発表「非核芸術の系譜―広島から福島まで」を1時間ほど行いました。
「3.11」以後、丸木美術館の企画展や『東京新聞』の連載「非核芸術案内」でとりあげた作品を中心に、広島・長崎からビキニ、スリーマイル、チェルノブイリ、福島の順に時系列に沿って、問題意識や表現の変遷を紹介する内容です。

初の福島開催ということもあり、参加者は会場いっぱい。研究会の会員でない方の姿も多く、わざわざ広島から元美術館学芸員の方も駆けつけて下さったりしたので、冷や汗ながらの発表ではありましたが、さまざまな示唆を受ける質疑もいただき、まあ、ともあれ無事に終えることができて良かったです。

続いて行われた野坂昭雄さん(大分県立芸術文化短期大学准教授)の鹿島田真希『六〇〇〇度の愛』についての観念論として原爆をとらえる試みについての考察や、澤正宏さん(福島大名誉教授)の「終わりなきオブセッション―福島原発事故/隠蔽と強権とを超えて原発0へ―」と題する講和もたいへん興味深く聞きました。

とりわけ、澤さんの講話は、「3.11」後の原発事故発生の政府の声明を聞いたときに「また福島が犠牲にされたな(松川事件を想起して)」という思いが浮かび、身体感覚として広島、長崎、沖縄とつながっていく感覚がした、という点や、歴史的にさかのぼりながら具体的な事象をならべ、いかに「隠蔽」と「強権」の上に原発が成り立ってきたかを実証していく点が、「非核芸術」の発表内容とも重なる部分があり、大いに参考になりました。
こうした話を「福島」という場所で聞くことの意味の重みをあらためて考えさせられる、素晴しい研究会であったと思います。

夜は原爆文学研究会恒例の、打ち上げ飲み会。
私は寝不足だったので一次会のみの参加でしたが、多くの皆さまにお声がけいただき、また、新たな仕事のお話もいただいたりして、とても楽しく過ごすことができました。
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