2013/1/8

壷井明さん《無主物》/ポレポレ打ち合わせ  調査・旅行・出張

少し前に、壷井明さんの《無主物》という作品を、ネット上で知りました。
http://dennou.velvet.jp/

《無主物》とは、福島県のゴルフ場の芝生に付着した放射性物質を除去するよう求めた訴えに対し、東京電力側の弁護士が「放射性物質は自分たちのもとから離れた『無主物』である」と言ったことからつけられたタイトル。
3枚のベニヤ板に描かれた油彩画は、被曝しながら働く福島原発の作業員や、利益を独占する人間との関係性、疎開する人びと、被曝した子どもや動物たちの姿が絵物語のように描かれています。
この作品と壷井さんについては、women's action networkのすずきまりさんが記した報告記事に、とても詳しく紹介されています。
http://wan.or.jp/art/?p=4993

まるで1950年代の“ルポルタージュ絵画”が現代に出現したような作品。
これまで画廊などで一度も発表されず、首相官邸前デモなどの路上が発表の場だったという点や、絵画そのものの持つ物語性など、丸木夫妻の《原爆の図》を想起させることもあって、非常に興味深く思いました。

まずは絵を実際に見てみたいと思い、昨年末に連絡をさせて頂いていたのですが、本日、ようやく壷井さんのお宅にお伺いして、作品を拝見することができました。

最近、福島を訪れて聞いた話を描き込んだという画面は、ネット上で見た画像からさらに変化していました。
壷井さんによれば、これで完成というわけではなく、新しい証言を聞くことがあれば、絵はまだまだ変化していくかも知れないとのことです。

福島原発事故を主題にした絵画表現として強く印象に残る作品なので、ぜひ丸木美術館で特別展示させて頂きたいとお願いしたところ、快く了解してくださいました。
まだ正確な日程は決まっていませんが、今年の2月から4月頃にかけて、丸木美術館2階のアートスペースで展示させて頂こうと思っています。

   *   *   *

夕方からは、東中野のポレポレタイムス社に移動して、本橋成一さんとOさん、元学芸員のMさん、写真家の萩原義弘さんとともに、来年夏に丸木美術館で行われる企画展の打ち合わせをしました。
萩原さんには初めてお会いしましたが、2009年に目黒区美術館で開催された「‘文化’資源としての〈炭鉱〉展」で作品は拝見していました。
長いあいだ炭鉱や近代建築などを撮り続けて来られた写真家で、ブログには貴重な写真がたくさん掲載されています。
http://ysnowy.exblog.jp/

打ち合わせの後は、東中野のアフガニスタン料理店でMさん、萩原さんといっしょに夕食をとりました。偶然、三人とも東京・昭島市に深い縁があり、昭島・立川・米軍基地・旧五日市鉄道など非常にローカルな、しかし学校では決して習わない興味深い歴史をいろいろと教えて頂きました。
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