2012/10/13

「発掘:戦時下に描かれた絵画」終了  企画展

企画展「発掘:戦時下に描かれた絵画」が好評のうちに終了いたしました。

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最終日は、ニューヨークの美術家Tさん(栃木県立美術館の小勝さんが勧めて下さったそうです。また、ちょうど友人の喜連川雲彩さんがアートスペースで「心の花びら展」も開催されていたのでご来館)や、世田谷美術館のS学芸員、日本の戦争責任資料センターの方たちが来館して下さいました。

ささやかな規模の、そして丸木美術館にとっても実験的な意味を持つ企画でしたが、会期中、トークセッションがあった日はもちろん、そのほかの日も会期終了が近づくにしたがって、元目黒区美術館のM学芸員や美術家のHさん、町田市国際版画美術館のT学芸員、美術史家のIさん、日本近現代美術史研究者のAさん、朝日新聞文化部のOさんなど、「滅多に見られない作品だから、ぜひ来なくてはと思って……」とおっしゃりながら連日のように関心の高い方が訪れて下さったのは、本当にありがたかったです。

多くの方が「こうした作品が表に出てくるのは本当に貴重な機会」、「最近、丸木美術館では興味深い企画が続いていますね」という感想を伝えて下さり、心励まされる思いがしました。

《弾痕光華門外》などの作者不詳の住友資料館蔵の作品については、「作者が誰、という問題を離れても、ひとつの時代を反映した絵画として、こういうものがあったのかと興味深く観られた」という感想を聞かせて下さる方がいました。

そして吉田博の従軍スケッチを中心とする作品群についても、「吉田博のこうした作品を実見するのははじめてのこと。現存していることも知らなかった」、「やや説明的な大画面の油彩画より、スケッチが非常に興味深かった。いわゆる戦争画は最近少しずつ観る機会が増えているが、従軍スケッチをこれだけまとめて観る機会はあまりないですね」という声があり、「(攻撃対象を目視する)《急降下爆撃》のような作品を観ると、B29のような大型航空機の巨視的な爆撃と比較して、攻撃における“身体性”/対人間性の意識の問題を考えずにはいられない」というかなり踏み込んだ感想を伝えてくれる方もいました。

ある友の会の方は、「戦争画を考える場合、それが当時どのような機能を果したのかということを考えると、今現在、あるいはこれまでの原発推進キャンペーンのなかで戦争画と同じ機能をはたしているものは何かという問題も浮かんでくる。丸木美術館で戦争画を取り上げたことは重要」と興味深いレポートを送って下さいました。

今回の展覧会、予算の問題で図録は発行できなかったのですが、記録的な意味が大きいと考えていたので、その代わりにA4二つ折りチラシに出品作品をすべて掲載するという試みを行いました。このチラシもたいへん好評で、美術館にはもう残部がまったくありません。
展覧会のためにご協力下さった皆さまに、心から御礼を申し上げます。
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