2010/11/15

キューバ国家評議会友好勲章授与式  館外展・関連企画

美術館は休館の月曜日でしたが、午後から東京メトロ赤羽橋駅近くのキューバ共和国大使館へ行き、キューバ国家評議会友好勲章授与式に参列しました。

このたび勲章を受章されたのは、目黒区美術館のM学芸員です。
M学芸員は、1992年末、当時目黒区にあったキューバ大使館が主催する美術展を手伝い、1996年には3か月ほどキューバに滞在して美術調査に取り組むなど、これまで深くキューバの美術や文化に関わってこられたそうです。
年賀状をいただいた際、ご自宅をCasa de Cuba(キューバの家)と記されていたことには気づいていたのですが、キューバから来日した文化関係者のホームステイ、また、個展やアート・プロジェクト、ワークショップなどへのキューバ美術家の紹介、招聘受け入れの支援を行っていたという話は、今日初めて知りました。

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大使館2階の会場には、フィデル・カストロとチェ・ゲバラの肖像写真が並び、M学芸員とキューバの活動を支援されてきた資生堂の方々や、M学芸員が敬愛されているという美術家の池田龍雄さん、中村宏さん、石内都さん、堀浩哉さんや報道関係者らが参列されていました。

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挨拶のあと、特命全権大使ホセ・フェルナンデス・デ・コシーオ氏から、M学芸員に「キューバ国家評議会友好勲章」が授与され、大きな拍手が沸き起こりました。

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授与式のあと、表参道にあるラテンアメリカアートロビー「プロモ・アルテギャラリー」へ移動。
ここでは、M学芸員の受賞に合わせて、東京藝術大学先端芸術表現科におけるM学芸員主宰の自主ゼミ「取手イメージテーク」の作家たちによる「キューバへ 50cm四方から」展が開催されています。

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出品作家は次の通り。
有坂亜由夢/金川晋吾/潘逸舟/石塚つばさ/野口蓉子/佐々木友輔+田中文久/下西進/田中一平/山田繭/平野正樹/佐藤時啓/辻耕

このなかで、下西進さんの映像作品のひとつが、“ヒロシマ”を取り上げたものだったので、ご紹介します。
下西さんは、ヘリウム風船や特殊な長い一脚スタンドを用いて、自身と関わりのある都市を上空から鳥瞰的に撮影するという作品を制作している若いアーティストです。
広島市出身とのことで、故郷の撮影も試みているわけですが、興味深いのは撮影場所。
原爆ドームの前でヘリウム風船を飛ばし、上空から映像を撮影しているのです。
原爆ドームの上空から見る“ヒロシマ”……下西さんのお話によれば、作品はあくまで「自己の存在を見つめるもの」とのことですが、その場所を選ぶということで、作品を観る人は必然的に歴史の傷跡―65年前の原爆投下―を想起することになります。そして、この鳥瞰の映像が、原子爆弾を落とした飛行機の視点と重なることにも気づくでしょう。
展覧会は11月23日まで開催されています。

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またこの日は、まったく予期していなかったのですが、会場で大川美術館のO学芸員と佐喜眞美術館のUさんにお会いしました。
お2人とも、それぞれお仕事に関わる用事で東京に来られていて、石内都さんが授与式に参列することから偶然会場を訪れたのです。
なにしろ小規模予算で少人数という同じ悩みを抱える美術館同士、相手の館を訪れて2人が顔を合わせることはあるけれど、東京で3人以上が落ち合うという状況はめったにありません。
いろいろ話をしているうちに、互いに結束して新しい企画を立ち上げよう!という話が盛り上がってきました。たしかに、大川美術館、佐喜眞美術館、丸木美術館が結束すれば、大きな美術館とは異なる視点からの魅力的な企画が実現しそうです。
“小さい美術館連合”結成。そして「今日を、その“協同企画”のはじまりの日に!」と約束して、お別れしました。おかげで、とても勇気をもらった一日になりました。
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