2010/6/26

谷英美さん朗読会・石川翠さん講演会  イベント

65年前の6月23日に終結した沖縄戦の犠牲者を追悼する企画として、谷英美さんの朗読会と石川翠さんの講演を行いました。
事前に新聞などに取り上げられ、そして谷さんが主宰するアローン・シアターのスタッフの方々が広報に協力して下さったこともあって、会場には200人に迫ろうかというたくさんの方々が集まって下さいました。

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はじめに、丸木夫妻の絵本『おきなわ島のこえ』絵本原画6点の前で、谷英美さんが絵本の朗読を行いました。
小さな展示室なので、立ち見にもかかわらず、部屋には人が入りきれません。
人いきれと蒸し暑さで息が詰まりそうな状態のなか、谷さんの凛とした声が響き渡ります。
絵の前を動きながら、演劇的要素も取り入れた朗読に、皆引き込まれて聞き入っていました。

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その後、企画展示室に移動し、谷英美さんと親交のあった故・近田洋一さんの作品《HENOKO 家族の肖像》の前を舞台にして、沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)で息子を手にかけた母親が回想を語る作品『ウンジュよ』の朗読を行いました。

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周囲の人が次々と自ら命を絶っていく絶望的な状況に追い込まれるなか、最愛の息子を呼び寄せる母親。息子も決意したように母親のそばに歩み寄り、愛するゆえに母みずから息子の首を締めあげる……

その緊迫の場面では、朗読を聞いていた会場のお母さんと男の子が、思わず互いに抱きしめあい涙を流すという情景も見られました。

心を揺さぶられる朗読に惜しみない拍手が降り注がれたあと、谷さんは会場に来られていた近田洋一さんの息子の和生さんを紹介。近田洋一さんから「平和を生む」という意味の名前をつけられたという和生さんも、急きょ挨拶をして下さいました。

   *   *   *

その後、芸術批評家の石川翠さんが「〈原爆〉と〈沖縄〉から視る戦後日本―「OKINAWA―つなぎとめる記憶のために」にふれて―」と題する講演を行いました。

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丸木夫妻の《原爆の図》や、沖縄戦を主題にした作品が日本で正当な評価を得ないのは、日米安保に原因があるのではないか。もし安保の傘の外で丸木夫妻の仕事を観たら……という石川さんの鋭い指摘は、会場からも「眼から鱗が落ちる思いがした」とたいへん好評でした。
石川さんは、同趣旨の論文を『丸木美術館ニュース』102号に執筆して下さっています。
友の会会員の皆さまには7月上旬にお送りしますので、お聞きになれなかった方はお楽しみに。
『丸木美術館ニュース』102号には、谷英美さんのリレー・エッセイも掲載しています。
美術館受付でも100円で販売いたしますので、ご来館の方はぜひご覧になって下さい。
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