2009/4/24

《虎の図》発掘!  作品・資料

午後、「位里さんの作品を見て頂きたい」という男性M氏が来館。
実はM氏のお父さんは、独立美術展に出品されていた画家で、船田玉樹、岩橋英遠らとも親しかったそうです。そのM氏が見せて下さった作品がこちら。

クリックすると元のサイズで表示します クリックすると元のサイズで表示します

未表装ですが、水墨で飄々と描かれた虎の絵です。
一昨年に丸木俊の故郷・北海道秩父別の善性寺で観た屏風画《龍虎》を思い出しました。
同時期に描かれた虎の絵は、1941年の第2回美術文化協会展に出品した《烈風》、1942年の第2回岩橋英遠・丸木位里・船田玉樹三人展に出品した《虎之図》などが記録に残っています。
調べてみると、その第2回岩橋英遠・丸木位里・船田玉樹三人展(1942年1月30日から2月4日まで銀座松坂屋で開催)の出品作がM氏の所蔵作でした。展覧会の絵葉書はありましたが、これまで所在不明とされていた作品です。現在の作品の状態から推測して、裏に和紙を仮止めしただけで展覧会に出品していたと思われます。

また、M氏は《雄阿寒》と題する水墨画も持参してくださいました。
こちらはきれいに軸装されています。

クリックすると元のサイズで表示します

1941年夏に結婚した丸木夫妻は、7月下旬に位里の故郷の広島を訪れ、11月には俊の故郷の秩父別を訪れて結婚披露宴を行なっています。おそらく《雄阿寒》はそのときに描いた作品ではないかと推測されます。善性寺に残る《龍虎》もそのときに描かれているので、今回の《虎之図》も同じような時期に描かれたのでしょう。

戦前の展覧会に出品した貴重な作品との思わぬ対面。
所在不明の作品はたくさんあるので、これからも、どこかで新たな出会いや発見があるのかも知れません。
4




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ