2009/4/19

花崎皋平さんのお話を聞く会  イベント

午後は、企画展「足尾鉱毒の図」展の関連イベントとして、哲学者の花崎皋平さんのお話を聞く会を開催しました。演題は「民衆思想家としての田中正造」。
参加者は約40人ほどで、会場の野木庵はほぼ満員となる盛況でした。

クリックすると元のサイズで表示します

足尾鉱毒事件との関わりから、政治家・義人としてとらえられがちな田中正造を、花崎さんは“民衆思想家”として位置づけます。
“民衆思想家”とは、著書ではなく、民衆の仲間として生活や経験をともにし、その実践を通して自分の考えを深めていく人のこと。田中正造には生涯に一冊も著作がなく、全集に収められた書簡や日記の文章から思想を読み解いていくしかないのですが、花崎さんは、キリストや釈迦、ソクラテスなど、真の普遍的な思想家は著作を残していないと指摘します。
徹底的な平等思想で、民衆とともに生き、自然の道理に耳を傾け、耕すことの意味を考え続けた田中正造の思想こそ時代の流行を越えて古びない、というお話は深く心に残りました。
「真の文明ハ山を荒らさず川を荒らさず村を荒らさず人を殺さざるべし」とは、田中正造が日記に記した有名な言葉です。土地を豊かに耕せば、その恵みを泥棒や獣や鳥が獲ったとしても土地にとっては良いことだという発想や、人は土を所有するのでなく、土に所有されるものだから、農民はみだりに土地を動かしてはいけないという考え方は、本当の意味で土とともに生きた人でなければ生まれてこないものでしょう。
「今の時代にこそ田中正造のような政治家が必要だ」という声をよく聞きますが、今日の花崎さんのお話を聞いて、初めてその意味を本当に理解したような気がしました。

   *   *   *

5月6日には、田中正造大学事務局長の坂原辰男さんが来館され、「足尾鉱毒事件は終わっていない」との演題で講演をして下さいます。
こちらの方もぜひ、多くの方にお運び頂きたいと思っています。
6




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ