2005/6/23

6月23日(木)  分類なし

丸木美術館で起きていること、あるいは個人的に考えていることを、毎日少しずつ記録しておきたい。そんなふうに考えたのは、現在の当たり前のような日常が、けっして堅固ではなく、非常に移ろいやすく壊れやすいものだという実感を、最近立て続けに感じているせいなのかもしれない。
仕事は日ごとに忙しくなり、また美術館を取り巻く状況が厳しくなる一方で、この混乱と平穏のるつぼのような(様々な意味で)稀有な美術館に惹かれていく自分がいる。
その理由が一体何なのか、自分の中で整理ができればと思っている。
そして、一学芸員としてのささやかな日誌ではあるけれども、日常のなかの「記憶」を「記録」として残すことで、そこに何らかの意味が生まれてくることを願っている。

【今日の入館者】28人(団体20人)
【新聞掲載記事】朝日新聞朝刊36面「沖縄戦語る重さ、今も」―丸木夫妻の「沖縄戦 読谷三部作」制作時の聞き取りの様子について
【書籍】訪ねてみよう 戦争を学ぶミュージアム/メモリアル([記憶と表現]研究会著 岩波ジュニア新書 2005.6.21発行)

○岩波書店から『戦争を学ぶミュージアム/メモリアル』が届く。しばらく前に佐倉の国立歴史民俗博物館の外来研究員のT氏が調査に来られていたが、丸木美術館の紹介記事を読んで、その内容と着眼点の鋭さに感動する。特に、丸木美術館が『原爆の図』を収めるミュージアムでありながら、単なる美術館ではなく、丸木夫妻の生活と表現活動が渾然一体になった雰囲気が残っている空間であること、そして、二人の魅力にひかれて多くの人が集まり、その中で自然に生まれていったのが『原爆の図』であって、その輪の中で人から人へと伝わっていったからこそ『原爆の図』は大きな影響力を持ち得たという指摘からは、丁寧な調査ぶりが感じられた。事務局長のNさんと「これはいい本だねぇ」と話す。高橋哲哉氏の序文や各章ごとのコラム記事など、本当にしっかりと作られた内容の深い書籍で、人に勧めたくなる一冊。

○友の会会員のHさんが来館。Hさんは企画展のたびに毎回観に来て下さっている熱心なリピーター。今回の「ホタルの里の展覧会」のミニ図録も買って下さった。いつも本当にありがたい。

○美術館ニュースの発行が近いので、一日じゅう編集作業。ニュースの表紙には丸木スマさんの『ピカのとき』を選んだ。被爆60年の8月6日を見据えた号なので、スマさんの「ピカは人が落とさにゃ落ちてこん」という言葉とともに紹介する予定。
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