2017/10/25

もう一つの日本文化(地元河川での鮭捕獲アイヌへの奇妙な事実〜政府はアイヌの鮭捕獲を容認か・その1)  文化・芸術
 浦川太八さんは、2008年から10年、浦河町元浦川で、北海道知事による(さけ・ます)特別採補許可を受けてサケを捕獲している。

 私のブログでも、2008/7/24、2009/1/10、2011/11/14、2016/11/9で紹介してきた。
 北海道庁(日高振興局)への書類申請は、当初、浦川さんの甥の修さんが担当していた。

 この特別採補許可、当初の申請時はなかなか許可が出なかった・・・というよりも許可申請書を受理してもらえなかった、地元漁協の協力を得て受理してもらったと聞いている。

 また、担当の道職員からは「サケが欲しかったら、道立水産孵化場で何匹でもあげますよ。」などというアイヌへの侮蔑的発言があったとも聞いている。
 *2009/1/10のブログ参照

 5年前、修さんが亡くなった後は、浦川さんがパソコン(ワープロ)を使えないため、修さんの同級生が申請書を作成していたが、ここ数年は私が申請書を作成している(日高振興局との交渉・提出などは浦川さん)。

 さて、10/19ブログの最後に「木村さんが最近、交流・連携を強めている道内某地域のアイヌリーダーから、信じ難いような不法な行政行為が報告されている」ことを書いた。
 真偽確認の為、現地へ赴き聞き取りを行い証拠書類も入手したのでご報告する。


 ご本人の承諾を得ているので実名でご紹介するが、紋別アイヌ協会の会長でもある畠山敏(ハタケヤマサトシ)さんは、本年8月に地元河川で鮭の捕獲を行った。

 北海道知事による特別採補許可は受けていない。

 畠山さんは、「先祖が何百年、何千年と鮭を捕ってきた権利を行使しただけ」、「国連の先住民族宣言・第26条で保証されている権利を行使しただけ」という認識だ。

 その行動は先住民族として尊重されるべきものである。

 ただし、法治国家である我国においては「法は遵守すべきもの」であり、「法による手続きを得ていない行為(違法行為、不法行為)は処罰される」ことになっている。

 標題の「地元河川で鮭を捕獲したアイヌへの奇妙な事実」は、大きく2つある。畠山さんからお聞きしたお話を基にご紹介する。

 【地元河川で鮭を捕獲したアイヌへの奇妙な事実・1】
 畠山さんは、本年8月25日〜27日、紋別市の藻鼈(モベツ)川で鮭を捕獲した。

 その2日目の26日、畠山さんが朝5時半に藻鼈(モベツ)川に行くと、土手の上にパトカー2台が止まっていた。

 漁を始めようとすると警官がやって来て『知事の特別採補許可証を持っていますか』と聞かれた。

 畠山さんは『アイヌにそんなものは必要ない』、『先住民族が持っている権利、紋別に住んでいるアイヌが何百年、何千年と鮭を捕ってきた権利で鮭漁をしているだけだ』と堂々と説明した。

 加えて『私の鮭漁が日本の法律違反というならば逮捕してくれ』と迫った。

 以降、警官からは『逮捕はできない』。畠山さんからは『逮捕しろ』というの押し問答が続いた。

 この押し問答の中、紋別漁協の専務が現場に来た。最終的には、漁協専務が始末書的なものを一筆警察に提出しくれればよいということで、その場は収まった。

 しかしながら、この収まり方は奇妙だ。

 畠山さんは昨年までは紋別漁協の組合員だったが、今は紋別漁協とは法的に何の関係も有しない。紋別漁協の専務も畠山さんとは法的に何の関係も有しない。
 過失も法律違反も犯していない漁協専務が書いた始末書は法的に効力を持たない。誠に奇妙だ。

 【地元河川で鮭を捕獲したアイヌへの奇妙な事実・2】
 前記で紹介した畠山さんと警官の押し問答がおきたのは、8月26日だ。
 警官の質問は『知事の特別採補許可証を持っていますか』だ。畠山さんは『アイヌにそんなものは必要ない』ということで押し問答になったのだ。

 それから暫く経った9月11日(畠山さんの記憶)、畠山さんの電話に連絡が入った。

 北海道庁(オホーツク総合振興局)の職員2名(畠山さんによれば1名は恐らく課長)が【知事の特別採補許可証】を持って紋別漁協に来ているので、来てほしいとの依頼だ。

 畠山さんは漁協事務所に出向き、『自分は申請書を作成も提出もしていないので受け取れない』と断ったのだが、振興局課長は『受け取ってくれ』との押し問答だ。

 この押し問答でも、漁協専務が活躍する。最終的に畠山さんは、漁協専務の顔を立てて【自身が作成していない申請書に基づく許可証】を受け取った。

 さて、不本意ながらも許可証を受け取った畠山さんだが、許可証の発行日及び許可期間を確認して驚いた。

■許可証の発行日 平成29年8月16日
■許可期間 平成29年8月20日から平成29年9月20日まで
*文末に許可証画像を貼付

 たくさんの奇妙なことがある。

 まず、申請書は畠山さんが作成していないということだ。
 *だが申請書なしに北海道庁(オホーツク総合振興局)が「許可」という「行政行為」を行うはずはない。

 誰かが畠山さんの依頼も関与もなく申請書を作成し、オホーツク総合振興局に提出したということだ。具体的には「私文書偽造」による申請書という事だ。

 *当該許可証を持ってきた振興局課長は、畠山さんの『自分は申請書を作成も提出もしていない』との主張に対して何の抗弁もしていない。この振興局課長は「私文書偽造」を承知していたということだろう。

 つまり、オホーツク総合振興局は「私文書偽造された申請書」と知っていて受理し、「許可」いう不法な行政行為を行ったということになる。

 *畠山さんによれば、漁協事務所には、昨年まで組合員だった時代の「畠山さんの三文判」がある。それを使って申請書を作成したのだろうとのこと。

 また、許可期間(平成29年8月20日〜)は、前記の「警官との押し問答となった事件日である8月26日」以前となっている。

 【特別採補許可証】は、北海道内水面漁業調整規則という法律に基づく「許可」という行政行為を証する公文書であり、北海道知事 高橋はるみの公印が押印されている。

 その公文書が、私文書偽造の申請書により、問題が生じた事件日の前に遡って作成・交付されている。

 こういった事実を第三者的に考えると、オホーツク総合振興局、警察、漁協(専務)の3者は【共謀】して「私文書偽造の申請書」によって申請を行い、「遡った日付での許可証」を出す不法な行為を行った」可能性がある。

 この事例は、行政によって「無かった事」が「有った事」にされ、「有った事」が「無かった事」にされた見本のような「行政の不法行為」だ。

 「無かった事」が「有った事」にされたというのは、【申請書】だ。
 「畠山さんが作成を考えてもいなかった申請書」は、私文書偽造により「畠山さんの申請書」とされた。恐らくはオホーツク総合振興局が関与した捏造・不正行為だ。

 「有った事」が「無かった事」にされたというのは、【8月26日の警官との押し問答となった事件】及び【畠山さんが8月25日〜27日の3日間行った鮭の捕獲行為】だ。

 「許可期間(平成29年8月20日〜平成29年9月20日)」により、「8月26日の警官との押し問答」及び「8月25日〜27日の無許可による鮭の捕獲(違法行為?)」は無かったことになるのだろう。

 これが、【我国の[法治国家]の実態】だ。
 「我国は法治国家だ」などという言葉は、政府(行政)が国民(住民)を統治するときだけに都合良く使う言葉ということか?

 今回のオホーツク総合振興局をはじめとする3者による不法行為は、単に畠山さんという個人の権利を侵害したことに終わらない。

 この不法行為、行政のあるべき姿から大きく外れた姿は、浦川さんのように法を遵守して【特別採補許可】を得て鮭漁をしている全道のアイヌ、また、浦川さんの鮭漁を遠くから恨めしそうに見ながらも、川での禁漁を遵守している釣り人達など道民からの信頼を大きく失う反社会的行為だ。

 この反社会的行為は、許せるものでないとしても疑問が残る。前記した3者は、この行為によって得たメリットはあるのだろうか?動機は何なのだろうか?とても疑問が残る。

 今回の信じ難いような不法な行政行為が行われた本当の目的は何なのか?誰かが何かの為に辻褄合せを目的に行ったのではないのか?

 木村さんと私が考えた最も辻褄が合う説明は、「アイヌ(先住民族)の権利」を所管している国(政府)の存在だ。これについては、次回のブログで展開したい。

 なお、許可証を一旦は受け取った畠山さんだが、9月21日、この【特別採補許可】は容認できない旨15項目の意見を付して、当該許可証を振興局あて返送している。

 意見概要をご紹介する。
■当該許可は当該河川での禁漁を前提とするものであり、アイヌ民族が有する当該河川での権利を侵害している。
■当該河川は元々アイヌの居住地、アイヌの生活拠点として漁獲等を行ってきた。
■畠山アイヌは自然環境を破壊、サケ・マス資源を減少させることなく漁を行い、神への感謝を行った上で自ら同じ心ある人々で分かちあった。
■今後とも、振興局(北海道庁)の許可にとらわれることなく、サケ・マス捕獲を継続する所存。
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