中皮種で国に賠償請求
米軍基地の現役従業員として初
神奈川県横須賀市の米海軍横須賀基地に勤務し、アスベスト(石綿)による中皮腫になり、労災認定を受けた日本人従業員の男性(51)が9日、雇用主である国に約8650万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁横須賀支部に起こした。アスベスト被害をめぐり、現役の基地従業員が提訴するのは初めて。
訴状によると、男性は77〜95年、横須賀基地内で大型冷蔵庫や建物の冷房装置の保守点検、修理を担当。この際にアスベストを吸い込んだとし、「国と使用者である米海軍は安全配慮義務を怠った」と主張している。
男性は、06年4月に悪性胸膜中皮腫と診断され、同年8月に横須賀労働基準監督署が、現役の基地従業員として初の労災を認定した。男性は現在、胸から下がまひした状態で、自宅療養している。
在日米海軍司令部も3月、この男性の症状と職場環境との関係を認め、公務傷病と認定した。
asahi.com>社会>裁判> 記事 2007年05月09日19時14分

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