最近いがらしみきおの漫画を読んだので、いがらしみきおをネットで検索してみたら、すでに企画としては終わっている『いがらしみきおの映画ゾンビ』という、いがらしみきおによる映画についてのブログを発見。
まだ2007年3月までしか読んでいないが、僕が考えていたことを非常に的確に表現していたので抜粋します。
http://www.bonobono.jp/mag/
2007年03月13日叫
黒沢監督の「叫」、よくないわけではないですが、やっぱりこれは技巧的な映画です。ついでに言えば、黒沢監督の前作「LOFT」も。男に残ったのは技術だけなんでしょうか。男はもう技術しか見せるものがないんでしょうか。たぶん技術しかないんでしょう。それをわかってる男はまだ真摯な人だと思います。
2007年04月27日ブラックブック
「ブラックブック」なんか、アレおまえがわざわざ7年ぶりに撮らなきゃいけないもんかよ。20年前に考えたネタなんだろ。そんな日本のじいちゃん映画監督みたいなこと、おまえやってどうすんだよ。なんだ、また暴れんのか!暴れろよ、ほれ、みんなこっち見てるぞ。いててて、放せ、バカ!いてえってんだよ!結局、おまえだって技術見せるしかなかったんだろ、そうだろ!なにすりゃいいのかわかんないんだろ。映画も音楽も漫画も、今まで川を流れてたのが、みんな海に出ちゃったみたいなもんなんだ。だからどっちに行けばいいのか誰もわかんないんだよ。海だよ、シーだよ、オランダ語だったらゼーだろ!ゼー!ゼー!わかるか?アンダスターン?ゼーだよ!ん?そうそう、ゼーだよ。わかったか?おー、そうそう、ゼーゼー。ん?そりゃタコだよ、確かにゼーだけど、オレが言ってんのはちがうんだよ!なんでわかんないんだよ!
2007年08月31日インランド・エンパイア
この「映画ゾンビ」、お気づきでしょうが、最近はワタシの身辺雑記がほとんどで、映画について述べている部分が少なくなってしまいました。映画はもう語るものではなくなったと言えば、そのとおりなんですが、それは毎度同じく音楽も漫画もそうです。もしかすると小説も。それはたぶん我々はもうみんな呪いが解けてきたからでしょう。誰が呪いをかけていたかと言うと、映画であり、音楽であり、小説であり、漫画ですが。そして呪いが解けてくると、人は平気で人を殺すし、オカネ儲けに走るし、その辺に寝そべるし、人の言うことを聞かなくなります。では誰が呪いを解いてしまったのか、一口で言えばコンピュータです。そういう状態をガマン出来ない人が、美しい国とか、品格とか言い出します。ワタシもイヤですが、もう少し見守るべきだと思います。せっかく呪いが解けてきたんですから。呪いなんかなしに生きて行けるのなら、それが一番いいはずです。さて、人は呪いなしで生きて行けるのかどうか。
えー、「映画ゾンビ」、今回でひとまず終わりたいと思います。これまで読んでくれていた方々に感謝します。近々、新しい企画をはじめますが、今度は述べてもしょうがないことを述べようかとか考えながら東京から帰ってきたのす。
これは僕の現状認識と全く同じことでした。それはこの現状に諦め・納得しているということではありません。作家は新しい覚悟、新しい選択を作り出すことが要請されているのかなと思います。
※ちなみにいがらしみきおの『sink』についていつか書きたいと思いますが、すごい作品なのでぜひ読んでみてください。