で、ベルリンです。滞在は丸4日間、なかなか駆け足でした、実際。1日目は大きいところをはしごしようということになり、まずは新ナショナルギャラリー。「MELANCHOLIE」という企画展、メランコリー/憂鬱を意味するタイトルなんですが古典から現代までの作品を憂鬱をテーマに集めた、規模的にもとても大きな展覧会でした。ありとあらゆる作品がみんな悩ましげな顔をしてて楽しんでしまいました。個人的に考えたのは「憂鬱」という概念について西洋哲学の中で繰り返し思考されてきたこと自体が展覧会自体の下敷きになっている節もあり、その点については共有できてない分、僕はつっこんでは観られないな、てことと、もう少し現代の作家の作品が多くてもよかったかな、てことぐらいですかね。次はそのほぼ横にある文化フォーラム。そこの絵画館が50部屋くらいあるらしく、ま、さらりと観ましょ、くらいな気分で臨む。他に小さな企画展が二つほど、ファン・リョジュンの展覧会と、現代の写真作家(多分ドイツ人作家、多分わりと若手)の展覧会なんかもやってました。で、絵画館、純粋にぐったりしました、おもしろかったけど。岡ちゃんの「キリスト教と貴族はもうたくさん。」という言葉が僕らの気分をとてもよく言い当てていて印象的でした。あとダイムラ−・クライスラーもすぐ近くで、行こうとしたんだけど、一帯がダイムラ−・クライスラーシティとかでギャラリーの入口が結局発見できずあきらめました。後から聞いたんだけどとても目立たないとこにドアがあり呼鈴押さないと入れないらしく、そりゃみつかんないよね。しめはハンブルガ−・バーンホフ、駅庁舎を改装した大規模な現代美術館です。事前に木曜午後2-6時は無料らしいと情報をもらったのでばっちり木曜昼下がりに行ってみました。いやあ、でかい。何が、というか、普通に感動しました。常設とコレクションの企画展でお腹いっぱいだったのに、併せてボイスの企画展と現代作家の絵画中心の企画展もやってました。なんだろ、帰り道とぼとぼ歩きながら、こんなもんタダで観られるような環境で育った人達にほんとに勝てるのだろうか、なんてことを話してた気がします。その日の夕食はベルリン在住の作家の和田みつひとさん、章江さん夫妻とご一緒させていただく。いろいろお話がきけて楽しい夜でした。あとINDEXというギャラリーマップをいただき、そいつを片手に次の日からギャラリー巡りに旅立っていったわけです。たくさんギャラリーが集まってるらしいときくミッテ地区、宿泊したユースがほんとにその近辺で便利でした。同じユースにムサビ生の女の子二人がいてびっくり、狭いですねほんと。