この間、透君と岡安君がロンドンに来た。あの二人驚異的な体力でアート巡りをして帰っていったよ、、、。てなわけで、私もそれに影響されて廻ってきました。
Mario Merz / Dan Flavin / Tasita Deen : GAGOSIAN GALLERY
巨大なハリボテが目の前に突然現れる。二つのハリボテ、いや三つといってもいいのかもしれない、がデデンと展示室に設置されている。一つは枝で作られたものでふたつ赤いロープ状のライティングで文字が書かれている。もう一つは鉄柱で半円の基盤を作り、そこにCクランクを使って棚のような引っかかりを作り、ガラスを置いている。すべてがガラスで覆われている訳ではなく、隙間がかなりあった。そのなかに、黒い半円の物体から蛍光灯が3本ガラスに向かって突き出している。ガラスの半円と枝のそれは微妙に交わっていて、枝の半円が少しだけガラスの方に入り込んでいた。ガラスの隙間からのぞいてみると、蛍光灯やライトが場所によって天井のガラスに移り込んでいた。ガラス、固定していなかったのが結構びっくりで怖かった。
奥の部屋にはダン フレヴィンの作品がありました。あと、ちょうどタシタ ディーンの映像作品も見ることができました。10分くらいのショートフィルムでした。光とおじいさんが印象的な絵画的な作品でした。
Liza Lou : White Cube
立体作品がおいてあるなぁ、と思って入っていったら、あら、なんかキラキラしてる、、、。展示されていたのは木、四角にくくられたフェンス、石をもち、支えている人体、くねった人体、首つりの縄と台、、、よくよく見てみると、全部ビーズできれいに覆われている。ビーズって手芸用の小さなやつですよ。なんていう、根気、、、。あっぱれです。その制作の大変さを思いながらも、私はとくにフェンスの作品がとても心に残りました。持ち扱っている題材が重たいイメージなのに対し、ビーズのチープさと小さな粒子的な感覚がうまくフィットしていて面白かったです。それにしてもすごい、、、。
Martina Steckholzer : Wilkinson Gallery
ペインティングです。一瞬、長坂君を思い出しましたが、全然違います。
マスキングなどを使い、フラットな画面を作りかなりアブストラクトな感じがしました。建物をモチーフに扱っているようでしたが、絵の具をかすれさせたり、微妙に色が違っていたり、表面への意識がよく感じ取られる作品でした。円形のぐるぐるの絵があったのですが、見ているとトンボになった気分でした。いや、本当に目が回る!なんだか格好いい絵だったけれど、いまいちピンとくるものはなかった気がする。
Martin Kippenberger : Tate Modern
透君も岡安君も絶賛して帰っていったこの展示。見てみました。
ペインティング、立体作品、本、ドローイング、家具類を使った作品とかなり贅沢な展示でした。多彩な表現形態を持ちつつ、変化を続けている感じはエネルギッシュでした。ペインティングや、本の作品を見て、かなり自分大好き、っていうところから入っていき、立体になっていくと、それが妙に距離感が出てきて、既製品を使っての作品になると、自分から他者との関係が生まれてきて、最後には写真になって、、、展示の仕方のせいなのかもしれないけれど、どんどん自我から解放されていっているような感覚になりました。映像の作品がなかったのが残念。
GAGOSIAN GALLERY
http://www.gagosian.com/current/exhibitions/?mode=work&eid=338&wpid=1041&pos=1
WHITE CUBE
http://www.whitecube.com/html/intro.html
WILINSON GALLERY
http://www.wilkinsongallery.com/pastexhibitions/06steckholzer/images.html
TATE MODERN
http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/kippenberger/