先日、小金沢健人さんのパフォーマンスがあったので見に行ってきました。
小金沢さんは今ベルリンに住んでいるのだけど、このwest london projectというレジデンスで数ヶ月ロンドンに滞在し制作をしているらしいです。
夕方、その場所に行ってみると、普通の(っていうよりもちょっといい感じの)家が並ぶところに、普通の家がレジデンスになっていました。
人ががやがや集まったところで、パフォーマンスが始まりました。
真ん中にテーブルが一つ。その上にはプロジェクターと(柑橘系の果物?)みかんがひとつ、石鹸がひとつ、シナモンの粉、砂糖?、フラフープが用意されていた。
奥の扉から現れた小金沢さんは、プロジェクターをいじり始め、壁に映し出す。
飛行機雲が、一本のびていく空の映像。彼はその雲にそってみかんを壁にこすりつけていく。それが終わると映像の位置を左に移して、飛行機雲の映像(違うパターン)を同じように今度は石鹸でこすりつける。次はシナモンで、、、という具合に部屋中に匂いをこすりつけ、移動しながら一周する。
次にフラフープを床におき、そこにプロジェクターをあてる。部屋の電気が消える。映像はなんだろう。アブストラクトな感じで様々な色のドットがゆらゆら揺れているもの。奥の部屋から持ってきた、3つの白い大きな球体をフラフープの中に入れる。中に何か仕掛けがあって、コロコロと動き出す。再び奥の部屋から手のひらサイズのミラーポールを数個持ってきてそこに入れる。すると、3つの白い球体がミラーボールにあたり、きらきらと部屋全体に宇宙のような点々が現れ、ぐらっと揺れたり、とまったりする。3回ほどミラーボールを追加する。
そのあと、小金沢さんは扉の向こうへ。奥の部屋へと導かれる。そこには4台のプロジェクターとドローイングが展示されていた。右の壁に一面、ハングライダーの凧がゆらゆら空に浮かんでいる群衆の映像。正面の壁に3つ、左から空の映像。飛行機雲がいくつも重なっていく。色が少しづつ反転したり、彩度が上がったり、、、。これは少し小さめのサイズに映し出され、真ん中の映像は2本のクレヨンの線が右からと左から、流れているだけのもの。そこにかぶるように壁に7−8点のドローイング。そのドローイングは自分の影の中で見えてくる。(目線の高さくらいに設置してあったので)。右の映像も空の映像。多分、左のと同じ。時間はずれてたけど。そんな空間の中、端っこで小金沢さんがマイクの前で小さな音を作っていた。簡易オルゴール、ぬいぐるみ、バネ、太鼓、コップ、、、、マイクに向かって小さな音が反響していく。その場でエフェクトをかけ、ループしていく。
ざーっと説明しましたが、全体に流れている雰囲気がとてもよかった。小さな子供のおもちゃのような感覚が浮遊感とともに空間を循環しているような感じがした。
匂い、光、音、、、使っている素材が「消えていくもの」、それも関係しているのかな。ドローイングはどうなのかわからないけど。
私個人的にパフォーマンスは嫌いですが、今回のは見れて結構よかった気がしています。
