国府台肝臓病教室の報告
3/16に国府台病院の肝臓病教室に行ってきました。一部分だけですが、レポさせていただきます。
さとちゃんが、すでにきちんとした報告をされていますので、なるべく重ならないようなところをまとめてみます。
さとちゃんのブログ ↓ ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/satomi310415/10576467.html
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「C型肝炎治療新たな治療の幕開け 」 肝炎.免疫研究センター長 溝上雅史先生
●肝癌
肝癌患者、年間3万人以上。C型肝炎ウイルスが最も多い。
最終ゴールは、癌患者をも治すこと。
肝癌の男女差、
男性の方が肝癌が多いが、閉経後の女性は逆に肝癌になりやすい。鉄分の関係。
●ヒトゲノム計画の成功
人間の30億の遺伝子、
IL28bインターフェロンの効き目がわかる、ITPA貧血遺伝子、白血球減少の遺伝子も解明、
鬱の遺伝子がまだ不明。←ここがわかれば、治療のコントロールができるようになる。
●インターフェロンλを併用した治療の有効性
一月投与で、1/10000までウイスル量を下げられる。
@ペグインターフェロンλ+BMS-790052(NS5A阻害剤)+リバビリン
Aペグインターフェロンλ+BMS-650032(NS3阻害剤)+リバビリン
Bペグインターフェロンλ+BMS790052 +650032+リバビリン
現在日本を含め世界で治験中、90〜100パーセント近くの著効率が見込まれる。
副作用が少ない。
来月オランダの肝臓学会で詳しく発表される。
※お仲間のアナログさんが治験されたものですね。
アナログさんのブログ ↓ ↓
http://blogs.yahoo.co.jp/medakawoods/5939065.html
●なぜ、世界的にはインターフェロンを使った治療にこだわるのか!?
インターフェロンα、β、γ、λを使ったものは耐性ができない。
経口剤だけの治療は、副作用は少ないが、多かれ少なかれ耐性ができる。だから、組み合わせて使う。
●ウイルスに直接働きかける薬(DAAs) 新薬
認可済み テラビック+PEGIFN+RBV 50%→70%の著効率、副作用大
申請中 シメピレビル(TMC435) +PEGIFN+RBV →年内に認可になりそう。副作用が少なく著効率は80%。
(TMCとの組み合わせは、ペガシス+コペガスorペグイントロン+レベトール両方で申請中)
その他の第二世代プロテアーゼ阻害剤MK7009、BI201335
経口剤だけの治療 daclatasvir(BMS790052)とasunaprevir(BMS650032)→著効率は80%位?
正式発表はまだ。耐性と副作用が心配。ジェノタイプ1型に効く。2型には効かない。
●ギリアド 、エイズ治療で有名なベンチャー企業の開発するC型肝炎治療薬
GS5885 → NS5A阻害剤、一日1回服用で、3日でウイルス量が1/1000。副作用が出ない。(インターフェロンと組み合わせると副作用が出る)ジェノタイプ1型にも2型にも効く。
GS7977(sofosbuvir)→NS5Bは、ウイルス増殖に最も働きかける。副作用が極めて少ない。
●DAAsによるHCVの治療の方向性
@DAAs+PEGIFN+RBV
ADAAs+PEGIFNλ+RBV
BINFなし
DAAsの2剤併用orDAAsの3剤併用+RBV
DAAsの2剤併用orDAAsの3剤併用のみ
●インターフェロンを使わない治療薬、どのDAAs(直接抗ウイルス剤)の組み合わせが日本人に合うのか、副作用、量はどうなのか?
また、耐性がどこまであっても治るのか、耐性があった場合INFを組み合わせた方がいいのか、これからの課題。
●個々にあった治療(テーラーメイド)を受けるには、検査で自分の肝臓の状態を知ること。
遺伝子検査で、宿主側遺伝子IL28bとウイルス側遺伝子コア70番を測る。
肝臓の硬さ(繊維化)ファイブロスキャンとARF1が測れる。 →どちらも国府台病院で測れる。
※質問より、経口剤だけの治療はIL28b宿主側の遺伝子は関係ない。
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講演会後、お仲間のひでほさん、さとちゃん、でこぽんさん、マリアさん、マリアさんのお友達、sunnysideさんと情報交換をしながらお茶会をしました。初めてお話する方もおりましたが、和気あいあいと楽しかったです。
次回は、31日の患者会主催の泉先生講演会でまたお会いしましょうということになりました。

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