品質管理検定(QC検定)は3月に第15回が実施され、今まで第11回は東日本大震災で中止になったのを除いて14回実施されています。
次回9月1日実施分より、試験制度が改定になります。
改定内容は
1.1〜2級試験再受検者のモチベーション維持制度の導入
@成績情報の一部開示(対象:2級試験の不合格者)
A準1級の創設 (対象:1級試験の一次試験合格者)
2.品質管理検定レベル表の定期的改訂 及び繰り返し試験奨励制度の導入
の2つです。
2.の「繰り返し試験奨励制度」ですが、以前に合格した級に再度受験する場合は受験料を割り引くという制度です。合格しても知識のメンテナンスは必要だと思いますし、良い制度ではないかと思います。
大きい改定内容は1.Aの「準1級の創設」です。対象は「1級試験の一次試験合格者」ですが、1級を受けたことのある人は一次試験、二次試験には分かれていなかったと思われると思います。
今までは、手法分野、実践分野、論述の3つの分野の問題に分かれたものを120分で解いていたのですが、次回からは一次試験と二次試験に分けて、
一次試験(手法分野、実践分野)
二次試験(論述)
に分かれます。
今の1級合格基準は
a.総合得点概ね70%以上。
b.出題を論述・手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上。
の両方を満たすこととなっていますが、
次回からの1級合格基準は
a.一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上、
かつ合計得点が概ね70%以上。
一次試験に合格した人を対象に
b.二次試験(論述) :得点が概ね50%以上。
となっています。
そしてa.の一次試験は合格レベルだったが、b.の二次試験は満たさなかった人が準1級となります。
そうすると、1級受験者は2回受けなければならないのかと思われるでしょうが、試験は従来通り、一次及び二次試験を同一試験日に1回(120 分)の試験で実施するとなっています。理由として、「本来は、一次試験(手法・実践分野)合格者に対して、二次試験(論述)を行うものであるが、受検者の負荷(時間的、経済的な負担)を軽減するため、一次・二次試験を同一試験日に実施するものとする。」と記載されていました。
ですから、1級の試験形式は従来と変わりません。
今回の合格基準は、一見すると少し楽になったように思います。今までだと仮に3部門とも100点満点とすれば、最終的に70点×3=210点が必要ですが、新しい基準だと一次試験の2分野で70点×2=140点を取り、二次試験で50点以上を取れば良いので合計点では190点を取れば良いように思えます。
しかし、第1回で1級に合格した私は、仮に第1回からこの基準であったら不合格だったと思います。というのはマークシートの手法分野、実践分野の自己採点は70%にわずかに届いていませんでした。ということは、論述を合わせて70%に達したようなのですが、次回からの基準なら論述の採点前に不合格となってしまいます。
と考えると、今回変更した真意が見えてくるようです。理由に「受検者の負荷の軽減」と書いていますが、次回からはマークシートの問題で70%に達しなければ論述の採点をしなくても良いことになり、要するに「採点者の負荷の軽減」と考えられます。
この試験ですが、私が受験した第1回の受験者は1級〜4級合計で3,601人でしたが、3月の第15回は43,062人になっており、12倍近くになっています。こういった毎回受験者が増加している検定は珍しく、例えばポピュラーな検定であるエコ検定の受験者は第1回が13,767人で第7回には34,403人に増加しましたが、第13回は18,065人まで減少しています。
QC検定は3級受験者が半分を占めており、入社した人が業務の必要に迫られて受験する人が多いように感じます。また、「学生向け」の問題と考えられる4級の受験者は2級の受験者より少なく、その意味ではまだ伸びしろがありそうです。
エコ検定については、L○Cやユー○ャンで講座があるのに、受験者がエコ検定の倍以上あるQC検定はL○Cやユー○ャンの講座は無いのですが、講座を開けば需要はあるのではないでしょうか?ここに1級を合格した人間がいるのですが、いかがでしょう?(笑)。
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