日曜日の午前中、ハンナリーズの試合を見る前に松江城に行ってきました。
松江駅から「レイクライン」というバスに乗りましたが、走行中、古い松江の写真や松江城が車内に映し出されていました。
城内に入って少し歩くと洋風の建物がありました。「興雲閣」といいます。
興雲閣は、明治36年(1903)に松江市が松江市工芸品陳列所として建てた建物です当初、明治天皇の行在所に使用する目的でつくられたため、装飾・彫刻を多く用いた華麗な仕上げとなっています。結果的には天皇の巡幸は実現しませんでしたが、明治40年(1907)、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の山陰道行啓にあたって、同年5月22日から25日まで 御旅館となり、迎賓館としての役割を果たしました。
その後、明治45年(1912)に正面の階段を奥に移動するなどの改修が行われ、松江市の公的な歓迎所として、また、各種の展覧会場、会合に使用されました。昭和 48 年(1973)から「松江郷土館」として活用してきました が、平成 23 年(2011)3 月に閉館し、建物そのものの持つ歴史と魅力を生かした新たな活用のため平成25年度から平成27年度にかけて保存修理工事を行いました。
その隣には「松江神社」があります。
御祭神は主祭神が松平直政公(松江松平家初代藩主)、合祀神が徳川家康公(東照宮)、配祀神が松平治郷公(松平家七代藩主)、堀尾吉晴公(松江開府の祖)です。
松江神社は、松江の有志により松平直政公を御祭神として、明治10(1877) 年に
西川津村楽山(現松江市西川津町)に楽山神社として創建されました。
明治32(1898)年、朝酌村(現松江市西尾町)にあった東照宮の御神霊を合祀し、
翌年現在地の松江城山二之丸に遷座して、社名を松江神社と改めました。
現在の社殿は、堀尾忠晴公が朝酌村に祀られた東照宮の社殿です。
昭和6(1931)年には、松江藩中興の明主として仰がれた7代藩主松平治郷 (不昩))公
と、松江開府の祖堀尾晴公の遺徳を称えて御神霊を配祀し、今日に至っています。
松江城ですが、
堀尾氏は豊臣秀吉、徳川家康に仕え、関ヶ原の合戦で武功を立てた堀尾忠氏(堀尾義晴とする説もある)は、慶長5年(1600)出雲・隠岐両国24万石(23万5千石とする説もある)を与えられ、広瀬の富田城に入城した。
しかし、富田城はその周辺を高い山に取り囲まれ大砲などを使う近代戦に不利であったことと、侍を住まわせるに広大な城下町を形成しなければならなかったことなどの理由からこの極楽寺山(亀田山ともいう)に城地を移した。
築城工事は、慶長12年(1607)から足かけ5年を費やし慶長16年(1611)に一応の完成をみた。城地の広さは東西360m、南北560mあり、周囲に幅20〜30mの内堀をめぐらす。
標高28.1mの頂上部に本丸を置き、荒神櫓をはじめ6か所の櫓とそれをつなぐ細長い多門がめぐっている。天守は本丸の東北隅に築かれている。二之丸は本丸の南側に一段低く隣接し御書院や御広間などがあった。本丸の東側の平地は二之丸下の段と呼ばれ藩士の扶持米などの米蔵が立ち並んでいた。
その外、本丸の周辺には腰曲輪、中曲輪、外曲輪、後曲輪があった。城山の南には三之丸(今の県庁付近)があり藩主の御殿があった。
石垣用の石材は、松江氏の東部、大海崎、福富地区の山麓から産出する安山岩(いわゆる大海崎石)が大量に使用され堀尾氏の家紋である分銅型などの刻印が認められる。
城主は堀尾氏、京極氏と続くがいずれも嗣子なく断絶した後、松平氏が十代続き一度の戦乱に巻き込まれることな明治維新を迎えた。
明治8年(1875)無用の長物と化した櫓や多門など多くの建物はことごとく壊されたが天守だけは旧藩士や豪農の懇請によおり保存されることになり山陰地方唯一の現存天守としてその威風堂々たる偉容を今も宍道湖畔に映し出している。
入口は城の地下になるのですが、中に井戸がありました。天守閣内に井戸が現存しているのは松江城だけだそうです。
「松江城天守の特徴的な柱」として、包板と帯鉄の説明がありました。
天守では、1階から4階の柱のうち103本(昭和の修理前は130本)が、一面〜四面に包板を釘、鎹(かすがい)、帯鉄で取り付けられている。この包板の厚さは二寸〜二寸五分もあり、軸部強化が期待されて添えられたものと見られる。包板による補強は享保4年が最初で、以後、傷み具合を見て、随時加えられたと考えられる。なお、柱に直接帯鉄が巻かれているものもある。
松江城天守の柱が寄木柱だったと間違った理解が広まったのは、相当数の柱に帯鉄が巻かれていることや、出雲大社の鉄輪(かなわ)の柱が先例として知られることなどが理由として考えられる。
このように、柱や梁に帯鉄を巻く補強方法、さらに包板を一面〜四面に添え、それに帯鉄を巻く構法は、松江城天守に見られる独特の補強手段である。
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