今日は防衛省近畿中部防衛局主催の「第31回防衛セミナー」に行ってきました。
昨年も行ったのですが、昨年が大阪の堺筋本町だったのに対して、今回は湖西線の新旭駅前の「新旭公民館」という家からは2時間近くかかるとんでもないところでした。
新旭駅のある高島市は陸上自衛隊の今津駐屯地と航空自衛隊の饗庭野(あいばの)分屯基地があります。さらに、陸上自衛隊の饗庭野演習場があって、3年前に沖縄以外で初めてオスプレイを使った日米共同訓練があったのでご存知の方もいるかと思います。
今回のテーマは「自衛隊の災害派遣活動・自治体の防災対策」で、奇しくも今日、東北地方で大きな地震と津波がありましたのでタイムリーな内容でした。
前半は、陸上自衛隊今津駐屯地の司令の方から「陸上自衛隊の災害派遣活動について」、航空自衛隊饗庭野分屯基地の司令の方から「陸上自衛隊の災害派遣活動について」という題でした。
自衛隊法第76条によって自衛隊の主たる任務は「国の防衛」です。しかし、自衛隊法第83条第1項には、「都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣又はその指定する者に要請することができる。」と定めれれています。すなわち、都道府県知事等の要請が無い場合は、どんな大きな災害でも第2項のただし書きや第3項の場合を除いて基本的に災害派遣活動をすることはできません。
また、自衛隊の災害派遣には、「緊急性」、「非代替性」、「公共性」の3要件があります。例えばヘリや固定翼機で重傷者を病院に運ばなければならない場合でも、最近はドクターヘリを持つ都道府県が増えてきており、その場合は「非代替性」を満たすことが出来ませんから、病院への搬送件数は減少傾向にあるようです。
災害等が発生すると、「情報連絡室」、「官邸連絡室」、「官邸対策室」、「非常災害対策本部」、「緊急災害対策本部」の順で重大性が高くなります。今まで「緊急災害対策本部」が設置された例は東日本大震災のみです。「非常災害対策本部」は今年の熊本地震や一昨年の広島での土砂災害や御嶽山の噴火などがあります。ちなみに今日の地震は発生当初は「官邸連絡室」だったのが、途中で「官邸対策室」に変わったそうです。
後半はまず、滋賀県総合政策部防災危機管理局 地震・危機管理室室長の方から「滋賀県の地震防災対策について」でした。
地震には「海溝型地震」と「直下型地震」があります。滋賀県に大きな被害を及ぼしそうな海溝型地震は「南海トラフ地震」です。しかし、直下型地震についてはいつどこで発生するのか予測は難しいのが現状です。今のところ滋賀県で最も危険なのは「琵琶湖西岸断層帯」で最も発生確率の高い全国31断層のSランクにランクされているそうです。それ以外でも南部の頓宮断層や湖西の花折断層も確率が高いそうです。
最後に高島市政策部総合防災局防災課主任の方から「熊本地震から見た高島市の防災対策について」でした。講演者は熊本地震の際に益城町に派遣されましたが、その経験を基に業務マニュアルの整備、業務データの外部データセンターへのバックアップ、BCP(事業継続計画)の策定などを行った話でした。
内容的には大変良かったのですが、不満な点をいくつか。案内では午後7時から9時だったのですが、最初に主催者から7時から9時15分にするとの案内がありました。このど田舎は電車が30分に1本で、来るまでは9時12分発に乗って帰ろうと思っていたのですが、9時42分になってしまうなと思いました。ところが、当初の講演は30分、30分、30分、15分だったのですが、前半の自衛隊の2人で5分遅れ、後半の滋賀県の人は35分でさらに5分遅れ、最後の高島市の人は15分なのに30分近くあって、質疑応答の時間は9時35分でした。こりゃ9時42分も危ないなと思っていたら幸い、質問は1件もありませんでした。
そして、パワポのレジュメが無かったのですが、館内は舞台以外は真っ暗な状態でメモを取ることは出来ませんでした。私は顰蹙に思われると思いながらもスマホの照明を使ってノートを照らしてメモしたのですが、メモを取れなかった状態だったのが質問が無かった原因だったかもしれません。
昨年、大阪に行った時は意外に若い人が多かった記憶があるのですが、今回は150人近く来ていた中で半数以上はジジイ。特に女性は1ケタだったと思います。そして、終わった途端、駅に直行したのですが、ホームに向かったのは数人で、近くの人が圧倒的に多かったようです。
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