今日は、百万遍を東に行った京都大学理学研究科で開催された金環日食観測準備勉強会に行ってきました。
まず、「世紀の金環日食の概要と観測方法」と題しての講演でした。
金環日食ですが九州から関東にかけて5月21日に見ることが出来ます。京都市内で金環日食が見られるのは1730年7月15日以来282年ぶりとのことです。1730年ですが調べてみると国学者の本居宣長が生まれた年です。上には上があって高知市では802年ぶり、名古屋市や岐阜市では932年ぶりとのことです。
日食ですが「18年10日8時間」のサイクルがあるとのことです。ちなみに3回前の約54年前の1958年(昭和33年)では八丈島で金環日食が起こったとのことでした。
今回、金環日食が見られる部分は日本列島の南を南西から北東に延びる帯状の部分に限られます。今回ですと、東京、静岡、名古屋、大阪、高知、鹿児島では見ることが出来ますが、札幌、仙台、金沢、広島、福岡、那覇は部分日食にはなりますが、金環日食にはなりません。
帯状になっている中心部は鹿児島、紀伊半島、静岡、東京と行ったところを通っており、この場所では太陽の真ん中に月が通るようになり、金環日食の時間も長くなります。
ちなみに京都市ですが、中心食の初めが5月21日の午前7時29分54秒、食の最大は7時30分35秒、中心食の終わりが7時31分15秒、すなわち1分21秒のわずかな時間です。京都市は見られる帯状の北側ぎりぎりになっており、時間も短くなります。ところが、このデータは「京都市役所付近」におけるデータであって、私の家は京都市内では北西部にあり今回は不利な状況になります。
京都市内は、今回の金環日食の観測可能な「北限界線」が通っています。北限界線は京都市内付近では、「JR馬堀駅−JR保津峡駅−清滝−菖蒲谷池−沢ノ池−京都産業大学−叡電市原駅−大原」付近を通っており、私の家はこの線より南東にありますので、金環日食が観測できそうです。ところが、この北限界線は「月の凸凹を考慮しない北限界線」とのことです。「月の凸凹を考慮した北限界線」京都市内をどのように通っているかと言えば、「沓掛−阪急松尾駅−太秦映画村−JR花園駅−嵐電北野白梅町駅−北大路駅前−松ヶ崎駅−叡電宝ヶ池駅−叡電八瀬比叡山口駅」付近を通っており、これだと北限界線の北西部になり家からは観測できないことになります。この2つの線の間隔は10kmもないのですが、微妙なところです。できるだけ南東方向に行った方が有利になります。
また、昔はすりガラスで見れば良いと言われていたのですが、この場合、可視領域の透過はカットされますが、赤外線領域の透過のカットが小さく目を傷める場合があります。今回、「太陽めがね」を頂きましたが、これは透過率の測定が適正になされていて安心です。
後半は「金環日食を倍楽しめる写真撮影」、「太陽黒点はなぜ黒いのだろうか」と題してでした。「金環日食を倍楽しめる写真撮影」については、日食を写真撮影する方法や厚紙に小さな穴をあけるとその穴から通った光は三日月状になるといった話でした。「太陽黒点はなぜ黒いのだろうか」では太陽黒点がなぜ黒いのか、周辺より温度が低いのかなどの説明がありました。
参加者ですが半分ぐらいジジババのようでした。54年前の八丈島の金環日食も知っている人が多かったです。若い人はこういったものは興味が無いのでしょうか?とりあえず5月21日は晴れてくれるのを願うのみです。
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