ワシントン(AP) 化学物質の危険性などを調査する「米国家毒性プログラム(NPT)」は15日、哺乳瓶などのプラスチック製品に使われる化学物質のビスフェノールAが、ホルモン異常に関係している可能性があるとする報告書草案を公表した。
この研究は疾病対策センター(CDC)、食品医薬品局(FDA)、国立衛生研究所といった米政府機関の専門家チームが実施。ネズミを使った実験で、少量のビスフェノールAを投与または摂取させた場合、前がん腫瘍、尿路疾患、発達異常が認められたとしている。
この結果を受け、ビスフェノールAの発達上の危険については「限定的な証拠」しかないとしながらも、人間に影響を与える可能性は「否定できない」と指摘した。
ビスフェノールAをめぐっては、FDAが昨年11月、「現時点で利用を禁止・制限する理由はない」と表明。しかし消費者の間では不安が高まり、ガラス製品に切り替える動きも出ている。CDCによると、米国人の90%以上は、水のボトルや缶の内側からにじみ出る微量のビスフェノールを摂取している。
メーカーでつくる業界団体の米化学工業協会は今回の報告書について、「ビスフェノールAが人間の生殖や発達に及ぼす悪影響について、深刻あるいは高度な懸念はないことが確認された」との見方を示した。
一方、環境保護団体などは、FDAがビスフェノールAの毒性を認めざるを得なり、メーカーに安全基準を設けさせることにつながればとの期待を表明している。
これ以外にもカナダ政府がビスフェノールAを含む哺乳瓶の販売を禁止するというニュースを見ました。ビスフェノールAは10年ほど前に環境ホルモンとして騒ぎになりましたが、毒性はさほど無いという見解もあります。
先日は三菱化学が中国でビスフェノールAの生産を始めるといったニュースも見ました。ビスフェノールAはポリカーボネートというプラスチックを作る上で無くてはならない原材料です。
ポリカーボネートは丈夫なプラスチックとして知られています。私の年代だと「象が踏んでも壊れない筆入」というのがあってそれにポリカーボネートが使われています。
その時、実際に筆入を敷き詰めた所を象が歩くというCMがあったのを思い出すのですが、子供心に「象の足は大きいから1本の足で筆入を何個も踏んでいるし4本足で歩いているから1つの筆入に掛かっている力は大したことない」インチキだと思ったものです。しかしポリカが丈夫であることには間違いありません。
ただ、毒性というのは長い時間掛かってから解ることが多いので、筆入はともかく哺乳瓶や食器類には使うべきではないのでは無いかと感じます。
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