60年前に別の新生児と取り違えられ、貧困を強いられたなどとして、東京都の男性(60)らが病院を運営する社会福祉法人・賛育会(墨田区)に損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。宮坂昌利裁判長は「男性の本来の家庭は裕福だったのに、高等教育を受ける機会を失わせて精神的な苦痛を与た」と認定。計3800万円の支払いを同会に命じた。
「違う人生があったとも思う。生まれた日に時間を戻してほしい」。東京都墨田区の病院で60年前、出生直後に別の新生児と取り違えられ、東京地裁で病院側の賠償責任を認める判決を勝ち取った都内の男性(60)が27日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、揺れる思いを吐露した