ローマ市の有名レストランで法外な値段を請求された茨城県つくば市のプロパンガス会社経営、山田康行さん(35)が19日昼、来日するローマ市の副市長と東京・六本木のイタリアレストランで会食することになった。ランチを機に「和解」する運びだ。
山田さんによると、ローマ市から今月上旬、無料で招待したいと国際電話があった。山田さんは「イタリアは大好きなので、これ以上、悪く言われるのは本意ではない。騒ぎを長引かせたくないので誘いを受けました」と話す。
山田さんのカップルは6月、ローマ市のレストラン「パセット」を訪れ、食事代として695ユーロ(9万5714円)も請求され、現地の警察に届けた。この騒動でパセットは同市から閉店させられ、イタリア観光相は謝罪。山田さんはイタリアへの無料招待を再三持ち掛けられたが、断っていた。
ローマの有名レストランで「ぼったくり」被害に遭った日本人カップルに対し、イタリアのブランビラ観光相は税金ではなく、民間企業の協賛による無料招待をあらためて表明した。ただ被害者は「日本で食事でもご一緒できれば」と、やんわりと断った。
茨城県つくば市の会社社長山田康行さん(35)らは6月、レストラン「パセット」でランチ代として695ユーロ(9万5714円)という法外な金額を請求された。
このことが報道されると、観光相は謝罪。政府の費用負担で山田さんらを招待する考えを示したが、山田さんは「イタリアの税金を使うことになるので困る」としていた。
観光相は4日、朝日新聞の取材に対し、「山田さんの考えはとても立派」としたうえで、「2人の旅費は税金からではなく、観光関係の企業が負担するので心配しないでほしい。私は2人がまたイタリアに来てくれることを期待しているし、ぜひとも会いたい」とのコメントを寄せた。
これに対し、山田さんは「やはりお受けできません。大臣には観光キャンペーンなどで日本にぜひいらしてほしい。その時に食事でもご一緒できれば幸いです」と話している。
歩行者にアピール、トヨタ・富士通テンが最適メロディー・音量探る
トヨタ自動車と車載機器大手の富士通テンが、ハイブリッド車(HV)や電気自動車の低速走行時に自動的に音を出して歩行者に注意を呼びかけるシステムを共同開発する。走行音が静かなため、近づいたことに歩行者が気付かず事故につながる危険性が指摘されている。今後、他の自動車メーカーでも対策が進みそうだ。
両社は近く、中部国際空港内のロビーで運用されている1人乗り電気自動車で実験を始める。走行や接近を知らせる音など様々な音色を試し、「不快感を与えず確実に気付いてもらえるメロディーと音量」(開発関係者)を探る。
衝突防止用の障害物検知レーダーと連動させ、歩行者までの距離や人込みの密度、周囲の騒音に応じて音量とメロディーを変えるシステムを研究する。2010年7月までにデータを集めた後、商品化を急ぐ。
電気自動車や一部のHVは、低速走行や発進時にモーターだけで走ることができ、エンジン音がしない。独立行政法人「交通安全環境研究所」がHVとガソリンエンジン車の音量の違いについて調査したところ、時速15キロ以下では低速になるほど差が大きかった。停車時では、ガソリン車の音は「昼の高層住宅」並みの50デシベル前後だったのに対し、HVは「木の葉のふれ合う音」に近い
30デシベル以下だった。
国土交通省も有識者や業界団体、視覚障害者団体などで構成する対策検討委員会を設け、車から音を出す仕組みなどの研究に着手している。