
コミックス「ハルカの陶」の第1巻の表紙と同裏表紙(右)
西崎泰正くんのサイン
些か旧聞に属するが、昨年9月にコミックス「ハルカの陶」の第1巻、そして暮れには第2巻が発売された。備前焼の里・備前市伊部が舞台の作品で、ディスク・ふらい(渡辺大輔)さんの原作に、漫画家西崎泰正さんが絵をつけたもの。
地元出身の両氏が手掛けた、珍しい備前焼がテーマの作品ということもあり、地元紙山陽新聞では、これまでに2度ばかし
取り上げられた。
また、本日(20日)付の山陽新聞ちまた欄には、「備前焼のコミックが面白く、読み進むごとにますますファンになった。」と、ある読者の反響の声が載った。
西崎さんは、わが次男と小学校の同級生で親しくしていた誼で、このことが新聞で報道されて以来、その都度掲載紙やラミネート加工したものをお届けしていた。返礼にサイン入り初版本をプレゼントされ、家族で回し読みをし、改めてエールをおくった。
早速に出身小学校のK元校長に西崎くんの活躍ぶりを伝え、先生からは「全校生徒に披露します!」と約束を頂いた。また会う人毎にこの本をPRした。
物語は、備前焼展示会で偶然目にした大皿に衝撃を受けた主人公ハルカが会社を辞して、その大皿の作家に弟子入りを果たし、独り立ちを目指す奮戦記である。
作中では、歴代の重要無形文化財保持者(人間国宝)が紹介されたり、現在活躍中の若手から重鎮に至るまでの作家たちの作品制作が、丁寧な取材に基づいて忠実に展開される。西崎くんのお母さんには、もしかして取材願えればとの思いから親友畝尾のことも話しておいた。
備前焼は瀬戸、常滑、丹波、越前、信楽とともに「日本の六大古窯」の一つに数えられる。その中で最も古い歴史を誇る備前焼のルーツは、須恵器の流れをくむもので千古の歴史を経て、ある時は栄え、ある時は衰えながらも、今日まで窯の炎の絶えることはない。
バブル崩壊後はずっと低迷を続ける備前焼の炎だが、「ハルカの陶」人気急上昇をきっかけにして、息を吹き返して欲しいものだ。今一度皆さん方にいぶし銀のような備前焼の魅力を再発見して頂きたいと願って止まない。

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