中国アリババ・グループの個人向けショッピングモール型通販サイトAliexpress(以下Ali)にはバイヤー・プロテクションがある。
その中に納期保証があり、設定された期間内(最長60日)に配達されなければ全額返金すると言うものです。あくまで売り手がオプションで設定するので納期保証のないストア、商品もある。したがって納期保証はストア選びの目安になる。(※税関の差し止めなど条件により除外あり)
先日、納期保証39日の注文が41日を過ぎて届かずシステム上の返金申請である「紛争」を開いた。納期を過ぎているので売り手は無条件で申請を受諾しなければならない。しかし、今回の売り手は「もう少し待て、運輸会社に問い合わせる」と受諾を拒否。実はこの売り手、書留で発送せず偽の追跡番号を通知していて問い合わせたところで荷物を追跡することは出来ない。
Aliには「紛争」が拗れた時にAliに仲裁を求める「エスカレート」がある。今回の「紛争」はクレーム交渉ではなく権利の行使なのでその旨を売り手にメッセージシステムで通知し、受諾しないのであれば「エスカレート」すると予告した。(フィードバックを見ると買手のメッセージを全く読まない節がある)
3日待ち返事がなかったので予告通り「エスカレート」するとAliの介入前に返金申請を受け入れた。規約違反に対するAliのペナルティは想像以上に厳しいと見える。(予告するなんて優しさ?甘さ?恨まれたくないだけか?)
本件完結。と思ったら売り手からメッセージが「今回は速やかに返金させていただきます。尚、お荷物が届きましたら改めて代金をお支払いいただきたくご連絡いただけますか?」ですと。
特定アジアでは大手メーカの取引でも契約の締結後に一法的な条件変更を求められると言うが小規模の小売業者までがこの有様。(日本国内でも大手が中小にやってるけれど...)
もしバイヤー・プロテクションがなかったらと思うとゾッとする。

3