2018/6/19

TOKYO ART BEATに風間サチコ展レヴュー掲載  掲載雑誌・新聞

Excavating Concealed Truth Sachiko Kazama’s “Dyslympia 2680”
 ―In Reviews by Jong Pairez 2018-06-19 TOKYO ART BEAT

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http://www.tokyoartbeat.com/tablog/entries.en/2018/06/excavating-concealed-truth.html
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2018/6/9

風間サチコ×安冨歩対談  企画展

風間サチコ展の特別対談は、「女性装の大学教授」安冨歩さんをお迎えして大盛況でした。
ご来場下さった皆様、どうもありがとうございました。

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お二人はこの日が初対面ということで、会話がかみあうかどうか少々心配していたのですが、対談前の打ち合わせから和やかに話が盛り上がり、安心しました。

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安冨さんご自身が描かれた雨の出陣学徒壮行会の油彩画を持ち込んだり、最後は会場じゅうをまきこんで即興演奏会が行われたりと、何が起こるかわからないスリリングな展開も、終わってみれば楽しかったです。

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展覧会は7月8日まで。撮影はOさん、ありがとうございました。

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2018/6/9

特別展示 丸木ひさ子絵本原画展  特別企画

6月9日(土)から9月9日(日)まで、丸木俊の姪で絵本作家の丸木ひさ子さんの絵本『てっちゃんのたんじょうび』(初版1994年、福音館書店)の復刊を記念して、2階アートスペースにて絵本原画展を開催します。
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/kikaku/2018/hisako_leafret.pdf

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ひさ子さんの故郷(そして丸木俊の故郷でもある)北海道秩父別の小さな寺を舞台にしたかわいらしい絵本。
1960年代の北海道の豊かな農村の暮らしを伝える、小さな「民俗誌」でもあります。

7月21日(土)午後2時15分からは、作家トークを行います(参加自由、入館料別途)。
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2018/6/7

『中國新聞』寄稿「高畑勲さんと「原爆の図」」  執筆原稿

『中國新聞』文化部Dさんのお誘いで、高畑勲さんと「原爆の図」について寄稿しました。
「考えは深めたい」……高畑さんの宿題を、これからも考え続けていきたいと思います。

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高畑勲さんと「原爆の図」―画中の「真実」見極める情熱
 ―2018年6月7日『中國新聞』

http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=83049
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2018/6/1

Ring Bong第8回公演「ふたたびの日は何色に咲く」  他館企画など

座・高円寺にて、山谷典子さんの主宰する演劇ユニットRing Bongの第8回公演「ふたたびの日は何色に咲く」。
市川房枝、平塚らいてう、原阿佐緒をモデルにした三人の「新しい女」のそれぞれの生き方を、大正デモクラシーから戦争に向かっていく時代の変化とともに描いた力作。

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彼女の脚本では珍しく現代の場面が登場しませんが、性差別や現政権の問題などを浮かび上がらせる今日的な作品になっていました。
第8回公演ということは、山谷さんとお会いして8年目になるということですが、彼女は最初から、自分が何を表現したいかという軸を持っていたんだなとあらためて思いました。

回を重ねるうちに、劇場が大きくなって、メディアにも取り上げられるようになって、大勢の観客が集まるようになってきたけれど、彼女自身も着実に表現力を積み上げていって、毎回、作品が良くなっていると感じます。それは決して簡単なことではなく、彼女の資質と努力と周囲の支えの賜物なのでしょう。
今年もまた舞台に引き込まれ、観終わった後、自分もしっかり仕事をしていこうと励まされたような気持ちになって、劇場を後にしました。
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2018/5/28

『アート+カルチャー』にて風間サチコ展紹介  掲載雑誌・新聞

「風間サチコ展」、初日の午前中から取材して下さったドイツ人記者が「アート+カルチャー」のサイトで紹介して下さいました。
丸木美術館という場所性も踏まえた充実の記事です。

優作「ディスリンピア2680」@風間サチコ展・「原爆の図丸木美術館」
 ―2678年5月23日『アート+カルチャー』
http://art-culture.world/articles/kazama-sachiko-dislympia-2680-hiroshima-panels-maruki-museum/
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2018/5/21

『毎日新聞』に「風間サチコ展」紹介  掲載雑誌・新聞

風間サチコ ディスリンピック2680 社会の狂気照らす
 ―2018年5月21日『毎日新聞』夕刊「アートの扉」

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 牧歌的な丸木美術館の展示室に入ると、巨大な黒と白の世界が目に飛び込んでくる。木版画で現代社会のゆがみを描いてきた作家が、優生思想から着想を得たのが本作だ。

 架空の都市で、近い未来に開催される五輪「ディスリンピック2680」の開幕式典。スタジアムの中央にそびえる祭壇のような場所では、各層でウサギ跳びやブリッジをする人が描かれ、頂には人力で支える巨大な日の丸が翻る。

 狂気に満ちた世界の細部は戯画的だ。
……

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(記事冒頭から抜粋、全文は以下)
https://mainichi.jp/articles/20180521/dde/012/040/025000c
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2018/5/15

高畑勲お別れの会/山内若菜展  他館企画など

ジブリ美術館にて「高畑勲お別れの会」の式典に参列。
先月の「石牟礼道子さんを送る」会に続いて、大事な仕事を遺された方、そして無理をお願いしてしまった方とのお別れです。
早めに会場に到着して、宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサーに目礼、式典開始時間を待ちながら高畑監督のご著書を読み返しました。

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宮崎監督の挨拶はもちろん、息子さんの挨拶、二階堂和美さんの振り絞るような「いのちの記憶」の歌声が心に沁みました。

高畑監督には昨秋の対談企画のために何度かお手紙を書き、メールのやりとりをして、いっしょに「原爆の図」を観る機会をいただきました。
わずかではありましたが、厳しさ、優しさ、繊細さを感じ、絶えず緊張していた時間でした。
丸木スマの絵をご覧になって、「これは、絵巻物の世界ですよ」と心から嬉しそうに笑ってくださったときだけ、緊張が解けたことを覚えています。
体調が良くないことは最初から知っていたから、申し訳ない思いがずっとあったのですが、周囲の方から「最後まで仕事の機会があったことを、本人はよろこんでいた」と言っていただき、少し救われる気もしました。

対談直前になって、突然「出演を辞退したい」というメールが届き、慌てたことを思い出します。
体調面の不安もあったのでしょうが、「このテーマを語るには時間が短すぎる」という言葉に、本気で「原爆の図」に向き合おうとして下さっているのだと感じて、懸命に説得しました。
当日、開場2時間前にメールをいただいて、ようやく安堵しました。

時間が許すのならば、もっと高畑監督のお話をうかがいたかった。
対談企画の後、帰りの車の中では、いつになく気持ちが高ぶって、ずっと語り続けておられたそうです。
「思うところを充分に話しきれなかった」という高畑監督に、「いつかまた、原爆の図について語ってくださることを願っています」とお返事したのが、結局、最後のメールになってしまいました。

   *   *   *

「高畑勲お別れの会」の後は、銀座の中和ギャラリーで山内若菜展を観ました。
3年前の丸木美術館での展示から、さらに拡張し続けてきた牧場の絵画が、360度の円環状の展示となって、観る者を包み込みます。

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洞窟の岩肌を思わせる和紙の大画面。海のようにも草地のようにも見える青緑色の水平線。希望の象徴のペガサスに加えて、ヤンバルクイナや第五福竜丸の船影も描きこまれ、時間軸が多層化していました。
福島であり、沖縄であり、チェルノブイリであり、マーシャル諸島でもありながら、現実から飛翔していく彼女の心象風景なのでしょう。

「迷いのない絵ですね」と来訪者に声をかけられて、そんなことない、常に迷っている、と彼女が答えていたのが印象的でした。
描ききれないほど複雑なテーマに引き裂かれながら悶えて、それでも描かずにはいられない、青い炎のような強靭な小宇宙。
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2018/5/5

丸木美術館51周年開館記念日 寺尾紗穂ライブ(ゲスト原田郁子)  イベント

快晴に恵まれた丸木美術館51周年開館記念日。
今年も大勢の方が東松山まで足を運んでくださいました。
ボランティアの皆さんといっしょに準備した旗や鯉のぼりが、風に吹かれてはためきます。

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美術館の庭では、地元の新鮮な食材などを使った出店がならび、賑わっていました。

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八怪堂では、画家の万年山えつ子さんが、どんぐりを使って小さなマラカスを作るワークショップ。大人も子どもも楽しそうに参加していました。

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午後1時からは、新館ホールで開館記念日の集い。司会は俳優・語り手の岡崎弥保さん。
小寺理事長の挨拶、岡村の「原爆の図保存基金」中間報告のあと、今年2月に亡くなられた石牟礼道子さんが丸木美術館について記された文章「妣たちの国のこと」を朗読してくださいました。

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今年の催しは、シンガーソングライターの寺尾紗穂さんのライブです。
熱心な若いファンが、開場前から列をつくって待機していました。
前半は単独ライブで、伸びやかな歌声と美しいピアノの音色が美術館じゅうに響いていきました。時おり、その歌声に、窓の外から聞こえてくる鳥の声が溶け合っていました。
寺尾さんと森の鳥たちの共演です。

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音に誘われて、ライブを知らずに美術館に来ていた人たちも、続々と入場してきました。
気がつけば、150席ほど用意した会場は満席となっていました。

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休憩をはさんで後半。クラムボンのボーカリストとして若者の人気を集める原田郁子さんがゲストで登場です。
おふたりの対談では、それぞれの丸木夫妻作品との出会いや思いを語ってくださいました。

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続いて、寺尾さんによる絵本『ひろしまのピカ』朗読。
原田さんのピアノ演奏とのコラボレーションは絶妙でした。
感情をやや抑え気味にして、たんたんと読み続ける寺尾さんの声に、観客は次第にひきこまれていきます。
その声が、ふっと途絶えたのは、主人公のみいちゃんが原爆を生き延び、死者を悼む灯ろうに「おとうさん」と書く場面でした。
涙をこらえきれない寺尾さんを、原田さんのピアノの音がやさしく支えていました。

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寺尾さんは、今回、「原爆の図保存基金」にも応援のメッセージを送って下さいました。

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 忘れられている歌ですが、丸木美術館のある東松山には美しい蛍の歌があります。東松山に限らず日本中あちこちで美しい歌が忘れられています。価値あるものをいかに残していくのかということが、その時代の人間に問われているのだと思います。戦渦を伝える報道にも不感症が広まっていると聞きますが、感じることを切実に求められる時間、戦争を知らない人々が「原爆の図」と対峙する時間が、未来にも残っていってほしいと思います。

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その知られざる東松山の蛍の歌を、寺尾さんが歌って下さいました。
原田さんは、丸木俊の愛用した和太鼓を歌にあわせてたたき、会場の皆さんをリードしながら「ほ、ほ、ほたる来い」と声をそろえて歌います。

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ふたりの共演「青い闇をまっさかさまに落ちていく流れ星を知っている」は圧巻でした。
天窓から差しこむ自然光が舞台をやわらかく照らし、歌声がどこまでも、ずっと空高くのぼっていくようでした。

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ピアノの譜面台の上には、原田さんが本橋成一写真集『ふたりの画家』を置いていました。
今日はふたりもここにいらっしゃいます、とはじめに言って、丸木夫妻の写真を表側にして、ずっとピアノを弾いて下さっていました。

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丸木美術館に初めて来たという若い世代の方たちから、寺尾さん、原田さんを初めて知るシニア世代まで、幅広い層の方々がライブを楽しんでいた様子が伝わってきて、それが何よりも、嬉しかったです。

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最後の写真は、公演後、控室の小高文庫でくつろぐ原田さんと寺尾さん。
本当にありがとうございました。
そして、Kさんはじめ素晴らしい音響チームと、この企画を提案してくださった富山のY子さんにも、心から御礼を申し上げます。
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2018/5/3

「原爆の図保存基金」中間報告  その他

「原爆の図保存基金」の立ち上げから1年が経過しました。4月17日現在で2,776件、6,738万7,342円の寄付が集まっています。
丸木美術館50年の歴史で、2017年度の寄付金額は史上最高額を記録しました。ご協力下さった皆様、本当にありがとうございます。

基金は、地元ボランティアのHさん、Nさんらが集計・分析を進めて下さっています。
それによると、この1年の間に、100万円の寄付を下さった方が11名、70万円が1名、50万円が10名いらっしゃいました。
もっとも多いのが1万円台の寄付で、1210件(全体の約44%を占めています)でした。

都道府県別では、東京都、埼玉県、神奈川県と首都圏が件数・金額ともに上位3位までを占めますが、北海道(件数4位)、広島県(金額4位)の関心の高さが目立ちます。
さすがに丸木夫妻の出身地ですね。

【都道府県別・件数】
@ 東京都 722件
A 埼玉県 419件
B 神奈川県 306件
C 北海道 149件
D 大阪府 118件
E 千葉県 144件
F 広島県 77件
G 兵庫県 76件
H 愛知県 60件
I 福岡県 42件

【都道府県別・金額】
@ 東京都 1,498万9,997円
A 埼玉県 1,056万5,501円
B 神奈川県 845万8,079円
C 広島県 228万9,069円
D 千葉県 209万5,000円
E 北海道 198万1,262円
F 大阪府 132万5,000円
G 福島県 111万7,000円
H 鹿児島県 102万4,000円
I 群馬県 97万4,516円
(2018年4月17日現在、いずれも無記名・公表不可を除く)

今年の秋には、広島市内でも出張イベントを予定しているので、さらに多くの方に関心を持っていただきたいところです。
目標金額5億円はまだ遠いですが、今後も引き続き呼びかけていきますので、どうぞ皆さま、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
(5月5日開館記念日でも、保存基金の中間報告を行います)
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2018/5/2

毎日新聞WEB版に「丸木俊 本のたのしみ」展紹介  館外展・関連企画

人間と自然、豊かに深く 丸木俊「本のたのしみ」125冊展示
 ―2018年5月2日『毎日新聞』WEB版

https://mainichi.jp/articles/20180502/mog/00m/040/008000c

東京・東中野のポレポレ坐で開催中の「丸木俊 本のたのしみ」展が、『毎日新聞』WEB版で紹介されました。
取材は岡本同世記者。「懐かしくてモダン、美しくて深い――」という書き出しが良いですね。
以下、記事からの一部抜粋です。

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企画を担当したポレポレタイムス社の小原佐和子さんは「子供だけでなく、あらゆる世代に向けた作品が多い。絵本を通して、丸木夫妻を知らない若い人が興味を持つきっかけになれば」と期待する。「原爆の図 丸木美術館」(埼玉県東松山市)の岡村幸宣学芸員は「日本の絵本界をけん引してきた丸木俊の仕事を一堂に展示する、これまでありそうでなかった企画。今の絵本はキャラクターが強く前面に出るが、俊さんの表現は、もっと奥深い世界を見せてくれる」と話す。

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写真は、ポレポレ坐で撮影した会場風景。

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絵本原画は現存している作品が限られているので、「原画展」ではなく「絵本展」の方が全仕事を紹介できるのですね。

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1956年以後に発行された書籍は手に取って読めるようになっているので、ぜひ、内容もお楽しみください。

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展覧会は、5月7日まで。
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2018/4/28

風間サチコ展「ディスリンピア2680」開幕  企画展

風間サチコ展「ディスリンピア2680」展が開幕しました。
新作《ディスリンピック2680》は、縦2.4m×横6.4mの巨大な木版画。風間さんは作品搬入後も展示室で最後の彫りの作業を続けましたが、それでも間に合わず、結局、昨夜は徹夜となりました。

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展覧会初日の朝を迎えても彫り続け、ついに開館時間を過ぎてしまったので、午前中はなかば「公開制作」状態。それでも無事に刷り、展示の作業が進み、午後2時15分のトーク開始時刻の30分前に、ようやく展示が完了しました。

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オープニングトークは、岡村が聞き手をつとめ、展覧会を企画した経緯を説明し、風間さんが作品に込めた意図をお聞きしました。
会場には若い世代の姿も多く見られ、約50人の参加者でほぼ満席となりました。

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架空の都市ディスリンピアで近く行われる優生思想の祭典ディスリンピックの開幕式。
トークでは、大画面のあちこちに配置された歴史的背景とユーモアのある小ネタを、風間さんが楽しそうに解説してくれました。

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会場には解説を置いていないので、風間さんの語りは、作品意図を知る上でとても重要です。
そのためトークで語られた内容を、事前の資料をもとに、以下に簡単にまとめておきます。

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画面中央上空には、卵が割れて、「日出づる処」の完璧な母体としての太陽が出現しています。その「卵子」を目指して、「祝砲」から完璧な男性(国民の弟)が発射され、一直線に「卵子」に向かって飛んでいきます。

スタジアムはナチスの建築家アルベルト・シュペーアの「廃墟の価値」にのっとり、廃墟であり建設中であるような曖昧な姿をしています。具体的には2013年に閉館した「なにわの海の時空館」を参考にしているそうです。

スタジアム中央には、ダンテの『神曲』からの引用である「煉獄山」、トレーニングセンターで錬成する少女達のモニュメントがそびえ、未来の母親である少女達に「健康たれ」というプロパガンダを伝えています。

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画面左側は建設中の新国立競技場を背景に、選び抜かれた「甲種」青年による労働奉仕団が入場行進をしています。
この行進を描くため、風間さんはレニ・リーフェンシュタールによるナチスの記録映画『意志の勝利』を何度も見て参考にしたそうです。

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スタジアムの上空には、華やかな祝祭の恒例として平和のシンボルである白い鳩の群れが舞い、灰色の土鳩は、弓兵によって射落とされています。

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画面中央では、体操着の「乙種」少女がマスゲームを演じ、全体主義の美を体現し従順を誓っています。
浮かび上がる人文字は漢数字の「二六八〇」。ちなみに(皇紀)2680年は西暦の2020年に当たります。

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画面右側は、スタジアムの建設材料であるセメント鉱山を背景に、選別され排除される「丙・丁・戊」の未来を絶たれた魂たちが、基礎工事の生コンクリート打設とともに、人柱として埋められていきます。
右端に見える嘆きの表情をした古代の石像は、人工的に欠損した女性像、石女(うまずめ)です。

この作品で演じられている華やかな祝祭は、理想世界の生命の賛歌であり、同時に間接的殺人の地獄であるというわけです。

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今回の展覧会には、《ディスリンピック2680》のほかに、《人間富嶽》と《決闘!硫黄島(近代五種麿参上)》の2作品も展示しています。
こちらは、昨年、府中市美術館で公開制作され、横浜トリエンナーレにも出品されていますが、《ディスリンピック2680》の前哨戦とも言えるシリーズで、その連続性をあらためて見ることができます。

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《人間富嶽》についての風間さんの解説文

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“富士は日本一の山”という歌詞で昔から学童が学んだように、富士山は日本人の誇りであり「一番」の象徴です。その裾野には演習場が広がり、戦前の帝国陸軍時代から現在の陸上自衛隊に至るまで厳しい戦闘のトレーニングが行われています。このアルミ箔の襖絵には、日本一の象徴「富士山」の裾野でトレーニングを積む陸軍と陸自の戦車と、人間ピラミッドという名の組み体操に励む学生の姿を描いています。人間ピラミッドは、リスキーで危険な体操ですが、「子供に達成感と成功体験を与える」体育として近年まで小中学校で盛んに取り入れられていたのです。このような軍国教育まがいの精神論が、いまだに幻の重爆撃機「富嶽」の機影のように日本の上空を飛翔しているようです。与えられた課題の達成は、本物の金メダルではなくアルミ箔製のフェイクの銀メダル程度の価値で、人間ピラミッドのように危険で崩れやすい…それをアルミの安い輝きで表現しました。

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《決闘!硫黄島(近代五種麿参上)》についての風間さんの解説文

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この作品の主人公、近代五種麿男爵はオリンピック競技の近代五種で競われる全ての種目(水泳、マラソン、フェンシング、射撃、乗馬) のモチーフを象った甲冑姿をしたヒーローです。そして、その甲冑の中に宿る精神は、金メダリスト西竹一男爵の霊魂です。彼は1932年ロサンゼルスオリンピックの馬術競技で金メダルを獲得する栄誉を受けたのち、1945年戦車連隊隊長として硫黄島で戦死しました。戦争の機械化(近代化)が、馬から戦車に移行し発展した歴史を象徴するかのような西竹一の魂が、現在も硫黄島で果たし合いの相手を待っている…そんなファンタジーを描いた作品です。

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この《ディスリンピック2680》をはじめとする主要作品を網羅した風間さんの初めての作品集(朝日出版社、予価3000円+税)が7月下旬に刊行される予定とのことで、会期中は丸木美術館で予約注文を受け付けています。
今日もさっそく、トークの会場で申し込みをされる方がいらっしゃいました。

展覧会の会期は7月8日まで。ぜひ皆さま、この世紀の祭典を、実際に「生で」ご覧になって下さい。
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2018/4/11

5月5日丸木美術館開館記念日のお知らせ  イベント

5月5日開館記念日のお知らせです。
今年はミュージシャンの寺尾紗穂さんと原田郁子さんが出演します。

寺尾さんは『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』などの著作があり、昨年末から今年はじめにかけて朝日新聞紙上で、福島県立博物館の赤坂憲雄館長と往復書簡をされました。原田さんは沖縄戦を描いた舞台「cocoon」の音楽制作を担当されています。どうぞご期待下さい。

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【当日のスケジュール】
〇12:00〜 丸木美術館クラブ・工作教室
 あっと驚くものを使って、楽しい工作をするよ
 案内人:万年山えつ子

〇13:00〜13:30 開館記念日の集い
 司会・朗読:岡崎弥保(俳優・語り手)

〇13:30〜16:00 寺尾紗穂ライブ(ゲスト・原田郁子)
 音楽活動と並行して、戦争体験者や原発労働者など、聞き書きによる執筆も続けるシンガーソングライター、寺尾紗穂が弾き語りライブを行う。今回は、新進の演出家、劇団マームとジプシーの藤田貴大が沖縄戦を描いた舞台「cocoon」の音楽制作を担当した原田郁子をゲストに迎えて、丸木美術館のピアノを鳴らす。戦前の南洋パラオを調べる中で丸木俊に出会った寺尾と、幼少期に丸木夫妻の絵本に触れていた原田によるトークも予定している。

〇16:30〜17:30 交流パーティ
 どなたでも参加いただける交流パーティです(参加費500円)

※13時〜16時のイベントは参加費1000円となります(入館料別途、高校生以下入館無料)。
www.aya.or.jp/~marukimsn/top/0505.html

【当日の交通案内】
〇美術館送迎車
 東武東上線森林公園駅南口発→丸木美術館 11:00 12:00 13:00
 丸木美術館発→東武東上線森林公園駅 10:45 11:45 12:45 16:00 パーティ終了後
 ※乗車定員を超える場合、しばらくお待ちいただきます。

〇その他の交通
 つきのわ駅南口より徒歩30分(駅窓口で地図がもらえます)
 森林公園駅南口よりタクシー(約10分)

〇お車でのご来館は
 関越自動車道・東松山インターより小川方面へ約10分

【出演者プロフィール】
寺尾 紗穂(てらお・さほ)
 1981年11月7 日東京生まれ。 2007年ピアノ弾き語りによるアルバム「御身」が各方面で話題にな り,坂本龍一や大貫妙子らから賛辞が寄せられる。大林宣彦監督作品 「転校生 さよな らあなた」、安藤桃子監督作品「0.5ミ リ」などに主題歌を提供。2015年アルバム「楕円の夢」を発表し、路上生活経験者による舞踏グループ、ソケリッサとの全国13箇所をまわる「楕円の夢ツアー」を行った。また、2010年より毎年青山梅窓院にてビッグイシューを応援する音楽イベント「りんりんふぇす」を主催、のべ1600人の来場者にビッグイシューを配布した。アルバム「私の好きなわらべうた」では、日本各地で消えつつあるわらべうたに独自のアレンジを試みて、「ミュージックマガジン」誌の「ニッポンの新しいローカル・ミュージック」に選出される。
 活動はCM音楽制作(ドコモ、無印良品、森永など多数)やナレーション、書評、エッセイやルポなど多岐にわたり、連載も多い。著書に『評伝 川島芳子』(文春新書)、『原発労働者』(講談社現代新書)、『南洋と私』 (リトルモア)、最新刊に『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』(集英社)がある。  昨年6月に最新アルバム「たよりないもののために」を発表。8月に伊賀航、あだち麗三郎と結成したバンド「冬にわかれて」の7インチ「耳をすまして」もリリース、 坂口恭平バンドへの参加など活動の幅を広げている。

原田 郁子(はらだ・いくこ)
 福岡生まれ。1995年にスリーピースバンド『クラムボン』を結成。歌と鍵盤を担当。バンド活動と並行して、さまざまなミュージシャンと共演、共作、ソロ活動も精力的に行っており、2004年に「ピアノ」、2008年に「気配と余韻」「ケモノと魔法」「銀河」の4枚のソロアルバムを発表。2010年、吉祥寺のイベントスペース&カフェ『キチム』の立ち上げに携わる。2013年&2015年、劇団『マームとジプシー』の公演「cocoon」の音楽を担当。
 クラムボンとしては、2015年、結成20周年を機にメジャーレーベルから独立、自身のレーベル「トロピカル」よりミニアルバム「モメントe.p.」を発表し、流通を通さずライブ会場限定CDにサインをして一人一人に手渡ししていくという”直売ツアー”を行う。更に活動に賛同してくれる店舗への販売を募集し、ジャンルを問 わず200店舗以上で取り扱いを行うという新しい広がりを見せている。2017年、クラウドファンディングにて「映画監督・岩井俊二氏による日比谷野外音楽堂ライブの映像化」を呼びかけ、200%の達成率で実現した。2017年6月、「モメントe.p2」を発表、ツアーを開催。2018年6月より、「モメントe.p.3」の発表、3度めの直売「モメントツアー」を予定している。引き続き、販売店も募集中。
http://www.clammbon.com/
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2018/4/7

ポレポレ坐「丸木俊 本のたのしみ」展などのお知らせ  館外展・関連企画

4月24日から5月7日までは、東中野のSpace&Cafeポレポレ坐で「丸木俊 本のたのしみ」展。

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絵本原画ではなく、丸木俊が手がけた100冊を超える刊行物を一挙展示するという内容。ポレポレの若者たちが楽しそうに企画しています。

4月26日(木)にはトーク「丸木俊の絵本を語る」も開催します。
出演は丸木ひさ子さん(絵本作家)と本橋成一さん(写真家・映画監督)と岡村です。
午後7時より開始、1500円ワンドリンク付き。

また、ポレポレ東中野では、4月21日から27日まで特集上映「32年目のチェルノブイリ」として、本橋監督のチェルノブイリ作品のほか、丸木夫妻関連映画を上映します。
4月21日(土)午後5時からは『ビデオ絵本 ひろしまのピカ』(25分)と『HELLFIRE:劫火―ヒロシマからの旅―』(58分)の上映後に、本橋さんと岡村がトークイベントを行います。

というわけで、1週間に2回もポレポレでトークすることになってしまいましたが、どうぞお近くの方はお運びください。よろしくお願いいたします。
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2018/4/3

朝日新聞「美の履歴書」に丸木スマ《柿もぎ》紹介  掲載雑誌・新聞

美の履歴書:544 丸木スマ 顔が実よりも小さいわけ
 ―2018年4月3日『朝日新聞』夕刊文化欄

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https://www.asahi.com/articles/DA3S13435006.html

以下、記事より一部抜粋です。

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 画題の多くは、村の暮らしや草花、鳥、猫、魚などの生きもの。「人間がいれば人間が中心に描かれがちだが、そうではない。『柿もぎ』は身のまわりの自然を平等にいとおしんだスマさんの価値観が表れている」と原爆の図丸木美術館の岡村幸宣学芸員は話す。
 俊はスマと仲がよく、スマが81歳で他界した後、「女絵描きの名を継ぐ」と旧姓ではなく丸木姓を名乗るようになった。
 「柿もぎ」は、なぜ柿の実より人間の顔が小さいのか。質問されたスマは「柿を描きよりましたら、人を描く場所がのうなりましての、それで、小さく描きました」と答えた。俊はユーモア交じりにそう書き残している。


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《柿もぎ》などの丸木スマ作品は、5月末まで特集展示しています。
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