2007/8/9

夕凪の街 桜の国  その他

午後は急きょ休みをとれたので、池袋に出て映画『夕凪の街 桜の国』を観ました。
原作のこうの史代の漫画は、ボランティアのJさんから借りてしばらく前に読んでいました。
広島の原爆をモチーフにした作品ですが、原爆投下直後ではなく、10数年後に原爆症を発症し死んでいく若い女性と、半世紀後に東京で暮らすその女性の姪が主人公となり、時間も場所も異なる二人の物語が「原爆」によって交錯するという物語。
タイトルは大田洋子の小説『夕凪の街と人と』、内容は井伏鱒二の小説『黒い雨』、井上ひさしの戯曲『父と暮せば』などを連想させます。切ない恋愛物語として描かれたことで、若い世代からも共感を受けているようです。
2004年公開の黒木和雄監督の映画『父と暮せば』では、原爆の回想シーンに丸木夫妻の《原爆の図》が使われていましたが、《夕凪の街》では、原爆の回想シーンに「市民が描いた原爆の絵」が数点使われていました。実写での再現はどうしても作り物っぽく感じてしまうので、絵画による回想はむしろ効果的なのかもしれません。
麻生久美子、田中麗奈という魅力的な女優の個性もよく引き出されていました。
原爆を題材にしながらも、大田洋子の小説や、中沢啓治の漫画『はだしのゲン』のように尖がった表現がない穏やかさが、(良くも悪くも)さまざまな人たちの支持につながっているような気がします。
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