2006/11/16

沖縄戦の絵  その他

午後に川越のMさんが『沖縄戦の絵 地上戦 命の記録』(NHK沖縄放送局編 2006年発行 NHK出版)という本を持ってきてくれました。
Mさんは、来年度の企画展として、この本に収められている「体験者が描く沖縄戦の絵」を丸木美術館で展示したいと考えているのです。

2年前の開館記念日で小沢節子さんが「私たちの《原爆の図》」という講演をして下さったときに、「直接体験者の描いた絵と丸木夫妻の《原爆の図》は、どうやら構造が違うらしい」という主旨のお話をしていました。
体験者の絵は彼らの固有の体験、心の世界であって、他人が容易に感情移入したり精神的に所有したりはできない。そのことを強く自覚しながら、それでも彼らが伝えようとすることに耳を傾け表現を受け止めたいと思うときに、丸木夫妻の共同制作は、体験者と非体験者との間にある深い裂け目に橋を架ける役割をするのではないか、それこそが芸術の役割なのではないか、というのです。
丸木夫妻の《原爆の図》は、60年前の原爆を描きながら、現代の戦争をも想起させる普遍的な力を持っています。そこに具体的・局地的な戦争の悲惨な姿を表した「体験者が描く沖縄戦の絵」が並ぶことで、美術館の来館者は「戦争とは何か」をより深く考えることができるのではないかと思います。

展覧会に向けての具体的な話はこれからなので、実際に開催できるかどうかは今の時点ではわかりませんが、来週には関係者の方が来館される予定です。
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