2018/10/6

広島市現代美術館・新しい骨董  調査・旅行・出張

少し前のことになりますが、広島市現代美術館「丸木位里・俊ー《原爆の図》をよむ」展の初日に、ファッションブランド「途中でやめる」主宰の山下陽光くんに、彼らの企画である「新しい骨董」の展示の案内をしていただいたのでした。
「“新しい骨董”とでもいうべき何か」を探求する実験企画を体感するためには、展示を見るだけではなく、一見無価値と思われる〈モノ〉に、〈意味〉をつけることで価格がついた(それもチープな)ミュージアムグッズを購入し、「コレクター」になるべきだろうと思ったのですが、初日の慌ただしさの中で機会を逸してしまったことが心残りでした。

ところが今回、すでに展示は終了していたにもかかわらず、なぜかミュージアムショップでは「新しい骨董」の販売が続いていたので、一見きれいな、しかし何に使うのかよくわからないガラスの装飾具?を、赤と緑の2種類購入しました。
店員さんに声をかけると、立派な陳列ケースから恭しく商品を取り出し、「新しい骨董 NEW ANTIQUE」と手書きされた(それもチープな)袋に、丁寧に入れて下さいました。
これで、自分もささやかながら「新しい骨董」のムーヴメントに参加したような気分になったのです。

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すると、近くで一部始終を見ていた欧米系と思われる外国人観光客の女性が興味を持ったようで、店員さんに英語で「あれは何か?」と質問したようでした。
一見きれいだし、ちょっと〈価値〉がありそうに見えなくもないし(本当は無価値だけど)。
振り返ると、店員さんがうまく説明できずに困っていたので、何だか、いい光景を見てしまったな、と思いました。
一瞬の出来事で、観光客の方もすぐに「ああ、いいわ」というふうに引き下がってしまったのですが、やっぱり自分も説明責任を果たすべきではなかったかと、少しばかり後悔しました。
しかし時すでに遅し。きっとこれからも、「新しい骨董」のコレクションを見るたびに、この日のエピソードとも言えないような中途半端な記憶が、ほろ苦さとともに蘇ることになるのでしょう。
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