2017/5/27

谷英美朗読公演「『顔』―沖縄戦を生き抜いた女の半生」  イベント

午後2時から、谷英美さんの朗読公演「『顔』―沖縄戦を生き抜いた女の半生」。
来場者は57人、満席の大盛況でした。

クリックすると元のサイズで表示します

この作品は、埼玉在住の沖縄戦体験者・新垣文子さんの話がもとになっています。
谷さんと新垣さんが出会ったのは、2010年6月。場所は丸木美術館でした。企画展「OKINAWA―つなぎとめる記憶のために」の関連企画として行われた、絵本『おきなわ島のこえ』と『ウンジュよ』の谷さんの朗読に、新垣さんが足を運んで下さったのです。
そのときも大変な盛況で、会場がとても暑かったことを覚えています。
沖縄戦によって顔に穴が開くほどの大きな傷を受けた新垣さんの話を聞き、谷さんはその体験談を朗読として語り継ぐ決意をしました。

クリックすると元のサイズで表示します

朗読の内容は、若き日の新垣さんの戦争体験とともに、顔の傷に苦しみながら生き続けた戦後の日々についても大きな時間を割いています。
そして、戦争で死んでいった若者たちは決して無念ではなく、「本望」だったという新垣さんの思いも語られます。なぜなら、当時は徹底的に「戦陣訓」を植えつけられていたから。今でもまだ自分の心を縛られているほど、「戦陣訓」の影響は大きかった。教育というのは本当に怖い・・・というのです。

クリックすると元のサイズで表示します

朗読の後、会場に来られていた新垣さんも前に出て、谷さんと対談を行いました。明るく、笑いの絶えない対談でした。
「谷さんは私になりきっている、私が泣くところで谷さんも泣く」と語る新垣さん。二人の強い信頼関係は、きっと、逆境を明るく笑い飛ばして生きるバイタリティが共通しているからなのだろうと感じました。

谷さんはこの朗読公演を、6月16日に沖縄・摩文仁の平和祈念堂で行う予定です。
ヤマトゥンチュが沖縄戦の朗読を沖縄で行うことの難しさは、私にははかり知れません。困難であるほどあきらめない谷さんだからこそ、実現にこぎつけることができたのでしょう。

今回の丸木美術館、そして沖縄での公演は、NHK国際放送局が取材し、国外向けの英語放送として放映する予定です。

この日は、谷さんと親交のあった亡きジャーナリストで画家の近田洋一さんの作品《HENOKO―家族の肖像》の複製も壁面に飾られました。2010年には、佐喜眞美術館からこの作品が丸木美術館に運ばれて企画展で展示され、谷さんは絵の前で朗読公演を行っていたのです。

そして、会場には、2015年の沖縄全戦没者追悼式で平和の詩「みるく世がやゆら」を朗読した知念捷くん(当時与勝高校3年生)と、こんにゃく座代表・音楽監督の萩京子さんも駆けつけて下さいました。

クリックすると元のサイズで表示します

谷さんいわく「ご縁のふきだまり」という状態だったのですが、絵を展示する場というだけでなく、こうしたさまざまな出会いがあり、次につながる「何か」が生まれる場としての丸木美術館の可能性を、あらためて考える機会になりました。
谷さん、新垣さんはじめ、ご来場いただいた皆さまに、御礼を申し上げます。
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ