2016/8/18

東京芸術座公演「KYOKAI 心の38度線」  他館企画など

夕方、池袋でラジオ番組の打ち合わせをした後、東京芸術劇場で東京芸術座公演「KYOKAI 心の38度線」を鑑賞しました。

クリックすると元のサイズで表示します

ピアノスト崔善愛さんの父で、「金嬉老事件」の説得や、名前の民族語読みを求める人格権訴訟を行うなど、在日韓国人・朝鮮人の人権問題に奔走した牧師の崔昌華(チォエ チャンホア)さんをモデルにした演劇作品。
脚本は山谷典子さん、そして崔善愛さんみずから舞台の上でピアノを弾き、音楽監督を務めるというので、初日に観ることにしたのです(公演は22日まで)。

難しいテーマをよく作品にしたものだ、と思ったのですが、パンフレットに収録された崔善愛さんの文章を読むと、2014年に山谷さんの主宰する演劇集団Ring-Bongの公演「しろたへの春 契りきな」を観た崔さんが、「この人なら書ける」と山谷さんに執筆を依頼したようです。

もともとは、ぼくが山谷さんを崔さんに紹介した経緯があったので、崔さんがそのように思って下さったのは、自分の事のように嬉しくもありました。

事前にメディアにも取り上げられたようで、客席は盛況。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12509519.html?rm=150

植民地支配という複雑な歴史を背負った「他者」の境界に生じる問題を描きながら、男性と女性、あるいは自分と他人という身近な「他者」の問題も想起させるという脚本は、山谷さんならでは。

そして、これだけさまざまな出来事を盛り込んでも、なお描き切れないほどの現実を歩んできた崔さん父娘の人生をあらためて思いました。
黙って舞台に立ち、ショパンを弾き続ける崔さんの存在が、フィクションの中にリアリティを呼び起こします。

山谷さんが書き下ろすRing-Bongの次回公演は2017年2月。
戦時下を生きたプロ野球選手が登場するということで、1940-50年代の野球関連の資料提供を依頼されたため、雨の日に迷惑だったかもしれないけれども、袋にまとめて手渡しました。

鑑賞の後は第五福竜丸展示館のYさん、Iさんと少しだけお酒を飲み、演劇の感想を話してから帰宅しました。
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ