2013/12/3

ポレポレ東中野『ある精肉店のはなし』  他館企画など

美術館閉館後、ポレポレ東中野で11月29日から公開されている纐纈(はなぶさ)あや監督の映画『ある精肉店のはなし』を観に行きました。

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山口県の祝島で約30年にわたって原発に反対しながら日々の営みを続けてきた人びとを取材した前作『祝の島』に続き、纐纈監督の第2回作品となる今回の舞台は大阪府貝塚市。
一家で牛を育て、みずからの手で屠畜して捌き、肉を売り続けてきたある家族の物語です。

牛からいのちを頂き、そして次の世代へと人間のいのちが受け継がれていく。
纐纈監督は、そうしたささやかな暮らしを丁寧に撮る監督だとあらためて思いました。
前作の『祝の島』からテーマが変わったように見えて、つましくも豊かな人間の暮らしを撮るという点は変わらず、一貫しているのです。

食肉産業にかぎらず、社会のおよそすべてのシステムが、効率化、大型化を推し進めていく現在において、一家ですべての作業を担う“小さな世界”を守り続けてきた北出精肉店。
時代の変化には抗えず、2012年3月には、町の小さな屠場が閉鎖されてしまったのですが、カメラがじっくりと捉えた“最後の屠畜”の流れるような美しさ、いのちをいただく神々しさは、観る側の胸にせまります。

屠畜作業だけでなく、部落差別問題、だんじり祭りなど、地域の歴史、文化を幅広く掘り下げた見どころの多いドキュメンタリ映画。
上映後に舞台挨拶をされた纐纈監督もおっしゃっていましたが、1度だけでなく、2度、3度と観ながら、じっくりと楽しみ、感じていきたい作品だと思いました。

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パンフレットに纐纈監督のサインも書いて頂きました。

いのちが血となり肉となり

今の時代に見えにくくなっている大切なつながりを、しっかりと見せてくれた纐纈監督の仕事に敬意を表します。
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