2016/6/8

「原爆の図はふたつあるのか」新聞紹介多数!  掲載雑誌・新聞

現在開催中の企画展「原爆の図はふたつあるのか」についての新聞記事が、この一週間で4回掲載されました。
おかげさまで、電話での問い合わせや来館者が増え、美術館は嬉しい悲鳴をあげています。
以下に、記事をまとめてご紹介いたします。取材して下さった記者の皆さま、どうもありがとうございました。

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「原爆の図」2枚目の葛藤
―2016年5月31日付『朝日新聞』夕刊文化欄
http://www.asahi.com/articles/DA3S12386173.html

(以下は一部抜粋)
 再制作版は50年ごろ、米国での展示(実現せず)に備えた「控え」として描かれた。当時「原爆の図」は平和運動の高まりとともに草の根で全国を巡回しており、展示要請が増えると再制作版も各地を巡るようになった。ただ、その公開に葛藤もあったようだ。俊は「冷汗(ひやあせ)を流し」「恥ずかしく」などと後に記している。封印した時期もあった。夫妻は70年代に3作とも加筆し別の美術館へ収めた。並べてみると、背景の描き込みや朱を用いた人物の輪郭線などの違いが明らかだ。(小川雪記者)

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ふたつの原爆の図「再制作版にも力」
―2016年6月1日付『毎日新聞』朝刊埼玉版
http://mainichi.jp/articles/20160601/ddl/k11/040/190000c

(以下は一部抜粋)
 今回の企画展は、同美術館の協力で初めてオリジナルと再制作版を並べて展示している(「幽霊」のオリジナルだけは、兵庫県立美術館に貸し出し中のため複製を展示)。「ふたつの原爆の図」を見比べると、全体の構図や大きさはほぼ同じだが、「水」の再制作版の背景にオリジナルにはない墨が流され、折り重なって倒れた人々の体にも彩色されているなど、表現が大きく異なる点もある。
 丸木美術館の岡村幸宣学芸員(41)は「再制作版は見る人へのインパクトを、オリジナルより強めているように見える。オリジナルとは別の、力がある作品という意見も多く、評価を見直していきたい」と話している。
(中山信支局長)

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二つの「原爆の図」同時展示
―2016年6月3日付『朝日新聞』朝刊埼玉版
http://www.asahi.com/articles/photo/AS20160601000879.html

(以下は一部抜粋)
 同館学芸員の岡村幸宣さん(41)によると、丸木夫妻は1950年に三部作を発表。このとき、米国での展覧会の依頼を受けた夫妻は紛失を恐れ、画家仲間とともに本作を模写した再制作版を描いた。岡村さんは「単なる模写ではなく、『本作』とは独立した別の作品」と評価する。
 このときの米国での出展は実現しなかったが、複数の展示の依頼があり、再制作版は北海道、四国、九州などを巡回。本作と同様に各地で関心を集めた。
 ただ、作者には苦悩もあった。再制作版は本作に劣ると感じていた俊さんは、両作品を並べて展示した際のことを自著で振り返り「あとから描いた絵の前で冷汗を流しながら、言葉だけはだんだんはげしくなっていく(中略)恥ずかしくなって、疲れ果てて帰路につく」と吐露している。
 一時は門外不出となった再制作版は74年、丸木美術館栃木館の開館にあわせて夫妻が加筆し、再び世に出た。しかし96年に栃木館の閉館に伴って広島市現代美術館に寄贈された後は、ここ20年近く公開されていなかったという。
 二つの絵の構図は同じだが、再制作版は色彩が加えられ、白地の余白に墨が流れるなど、細部に違いが表れている。岡村さんは「制作過程で揺れ動く作者の葛藤が読み取れる。原爆の本質を伝えるため、加筆するなどして表現し続けたのではないか」と話す。
(平良孝陽記者)

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「原爆の図」二つあった 幻の米国展へ再制作
―2016年6月8日付『埼玉新聞』朝刊

(以下は一部抜粋)
 丸木美術館の学芸員岡村幸宣さんによると、再制作版は輪郭や色の使い方がはっきりしているなど「被爆の惨状を明確に伝えたいという意図が込められていた可能性がある」という。
 再制作した「原爆の図」の展示を巡っては、俊さんが「絵の前で冷や汗を流しながら、言葉だけはだんだん激しくなっていくのです」と苦悩を回想記に記している。理由として、俊さんは原爆の悲惨な実相を伝えるためとはいえ、再制作版を展示することにためらいがあったのではないかと推測されている。
 再制作版は74年、丸木美術館栃木館に展示され、96年の閉館に伴い、広島市現代美術館に寄贈された。今回は同美術館の協力を得て、模写した3部作を東松山の丸木美術館に展示している。
 岡村さんは「二つの作品を通じて、丸木夫妻の深い思いを知り、原爆被害を伝えるために再制作した意味とは何か、芸術表現の根源に迫る機会になる」と話している。
(保坂直人記者)

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