2015/7/5

【広島出張初日】泉美術館/旧日本銀行広島支店など  調査・旅行・出張

月曜日の朝1限目に広島大学で講義を行うため、前日から広島入り。
このところ、広島を訪れる機会が多くなり、知人も増えてきたので、せっかくなので朝の飛行機で広島に向かい、いろいろな方にお会いすることにしました。

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午前中は、広島県立美術館前のギャラリーGへ。
県立美術館の前には、7月25日からはじまる企画展「広島・長崎 被爆70周年 戦争と平和展」の告知も出ていました。
この展覧会には原爆の図第3部《水》を貸し出し、8月1日にはシンポジウム「戦争画と『原爆の図』をめぐって -その政治性と芸術性の問題- 」に参加する予定です。

シンポジウム「戦争画と『原爆の図』をめぐって -その政治性と芸術性の問題- 」
8月1日(土)14:30〜16:30 会場:広島県立美術館地下講堂
無料、事前申込不要(定員:先着200名)、30分前から受付開始
講師:平瀬礼太(美術史家)、岡村幸宣(原爆の図丸木美術館学芸員)、大井健地(広島市立大学名誉教授)、西原大輔(広島大学大学院教授)
司会:谷藤史彦(ふくやま美術館学芸課長)
共催:広島芸術学会


また、ギャラリーGでは、「『遺されたものたち』被爆70年祈念特別Gセレクション」の関連企画として、8月2日(日)午後3時から5時まで、若い二人のアーティスト・被爆樹木のフォトグラムを撮り続ける浅見俊哉さんと、被爆者の証言と現在をつなぐ現代美術作品を作り続ける竹田信平さんとのトークを予定しています。

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今日は、打ち合わせを兼ねてギャラリーを訪れたのですが、2人のスタッフKさんMさんに車で泉美術館で開催中の「ヒロシマ70 入野忠芳・香川龍介・田谷行平」展(7月12日まで)に連れていって頂きました。

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ともに被爆体験を持つ3人の画家たちの、被爆50年から10年ごとに開催している展覧会。
メンバーの一人で、鉄道事故で片腕を失った体験や被爆体験の“崩壊感覚”をもとに、見ているだけで胸をえぐられるような抽象的な絵画を描き続けた入野忠芳さんは2013年に亡くなられたので、遺作展示となります。

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Kさんからは、広島に文学館を!市民の会ブックレットvol.2『大田洋子を語る 夕凪の街から』(2007年)を頂きました。表紙の絵は四國五郎です。
後から思えば、この本が何かの呼び水になったのかもしれません。

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夕方、旧日本銀行広島支店1階ロビーで開催中の「原爆白書運動と広島大学」展を見に行きました。中国新聞のジャーナリストとして「原水爆被災白書」の運動に尽力した金井利博と、その協力者であった今堀誠二、「金井学校」の影響を受けた平岡敬や大牟田稔らの足跡を写真や資料などでたどる企画です。

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それから、地下で開催されていた「文化・歴史・経済 広島100年展 戦前の広島と被爆70年の広島」も見てきました。
その一部に、「開館100年 産業奨励館の功績」という写真と絵画の展示がありました。会場に入ると案内の方がいろいろと説明をして下さり、かつて産業奨励館(現在の原爆ドーム)職員だった槇田フミさんとうい女性のお孫さん(展覧会を主催するNPO法人アートサロン広島の代表理事)にも紹介して下さいました。
槇田フミさんは原爆投下直前に、産業奨励館に展示されていた工芸品などを木箱に入れて疎開させ、自らは被爆してしまったそうですが、今回の展示品はそのとき守られた遺品なのだそうです。

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戦前の産業奨励館を写した写真や、当時の槇田フミさんの交友関係を示す写真のなかの一枚に、「丸木位里と思われる人物」と大田洋子がいっしょに写っているものがありました。
大田洋子は中列右から2人目の女性だそうです。
そして、後列左から2人目が「丸木位里」と伝わっているそうですが……見たところ、どうも位里さんではなさそうですね。

しかし、槇田さんのお孫さんは大田洋子と丸木位里について、伝わっている話を丁寧に話して下さいました。戦前に二人が関係していたという話は初めて聞くもので、事実関係の裏付けは取れないのですが、どちらも素人劇団「十一人座」にかかわっていたというので、まったくありえない話ではありません。
「十一人座」の資料もほとんど残っておらず、今後の調査も簡単には進まないのですが、若き日の大田洋子と丸木位里がどこかで出会っていたとしたら……そんな夢か現かという話を、被爆建物である旧日本銀行の地下室で聞くのは、なかなか不思議な体験でした。
会場には、丸木位里の三滝寺を描いた水墨画や、福井芳郎、山路商の油彩画なども展示されていました。

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結局、午後7時の閉館時間まで旧日本銀行で過ごし、そのまま近くの広島テレビへ行って、アメリカ展でお世話になったディレクターのWさんにお会いして、夕食をごいっしょすることになりました。これから旬を迎えるコイワシの天麩羅やタコの刺身、お好み焼きなど美味しく頂きました。
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